ハヤカワ・ミステリ文庫<br> ブロッサム

ハヤカワ・ミステリ文庫
ブロッサム

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  • サイズ 文庫判/ページ数 439p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784150796051
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

内容説明

うつろな心を持てあますバークのもとに、昔のムショ仲間ヴァージルの妻が訪ねてきた。彼女が預かっていた少年が連続狙撃犯の容疑をかけられ、ヴァージルとともに逃亡したという。旧友の求めに応じて、バークはインディアナへと急いだ。そこで出会った謎めいた美女ブロッサムの助けを借り、バークは真犯人を誘いだす奇策を練ることになったのだが…少年の自立と家族の絆をモチーフに、シリーズに新境地をひらく注目作。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ずっきん

76
【追悼 アンドリュー・ヴァクス読書会】『ブルー・ベル』があまりにも好みすぎて止まってしまってた、アウトロー探偵バークシリーズ5。舞台がNYではなくインディアナなので、ゆかいな仲間たちがあまり出ない。なのになんだ、この面白さは。ヴァクスってこんなにページターナーだったけ。ぶつりと断ち切る短いチャプターのキレの良さ。タフな探偵のいかす振る舞いとセンシティブな内面描写にクラクラするわ。ブルースのセッションの描写ったら、ああ。行間から旋律が溢れてくる。音が聴こえてくる小説にハズレ無し。ヴァクス最高♪2022/01/12

GAKU

67
アウトロー探偵バークシリーズ第5作。刑務所で一緒だった男の息子が、連続射殺犯の容疑をかけられ親子で逃走。妻からの依頼でインディアナに飛ぶ。今回はホームグラウンドのN.Y.を離れてのバーク。いつものファミリーはあまり登場しないが、「兄弟」以上のムショ仲間との絆の描き方は、作者の十八番とするところ。やはりこのシリーズは良いですね。読み始めた途端に引き込まれてしまいます。バークシリーズの根底にはいつもブルースが流れている。哀しくて切ない。 2017/04/21

くたくた

53
インディアナ州で起きた連続アベック銃撃事件。バークのムショ仲間だったヴァージルの親戚の少年に容疑がかかる。兄弟のために真犯人探しに乗り出すバークは、犯人像として、幼少時の被虐体験が原因で人格が歪んだ、殺人行為がきっかけとなる異常性欲を持つ孤独な青年像を想いうかべる。かつての被害者が今は連続殺人犯。しかしバークはそんな犯人に治療と更生の道を用意してやるわけではない。とうの昔に一線を超えてしまった人間には、それなりのケリの付け方しかないが、バークにそれを出来るのは彼が同じ側のサバイバーだからである。2021/07/11

daiyuuki

15
今回は古巣ニューヨークを離れて、ムショ仲間バージルのために、一肌脱ぐ。バークが少年ロイドの自立を助けるために、ボクシングや塀の中と外での立ち回り方など教え込むシーンなど、いつもよりホームドラマ色が強くなっています。ヒロインのブロッサムは、女医の卵でインテリなので、バークが対等に接しているのも、ユニークです。いつかバークとブロッサムが再会するのが、楽しみです。2015/03/17

bapaksejahtera

10
アウトロー探偵シリーズ順に読み進んで5作目。町の子バークはムショ仲間だった友人の依頼でインディアナの田舎に向かう。銃撃犯の濡衣を受けて逃亡し身を隠した青年(友人の「家族」)を救うためである。主人公は充分な手配を施した上で青年に出頭を促し数日の拘置の後に保釈・不起訴を勝ち取るのだが、その事前の計らいとして青年に拘置先での作法と身を守るすべを教える場面。宛ら錦之助武蔵を鍛える連太郎沢庵の趣があって嬉しい。しかしプロファイリング的に悪漢を燻り出す過程が不自然だし、ヒロインのブロッサム女史の取扱いも釈然としない。2020/08/18

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