ハヤカワ・ミステリ文庫<br> 内なる敵

ハヤカワ・ミステリ文庫
内なる敵

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  • サイズ 文庫判/ページ数 408p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784150784034
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

内容説明

あの男にこれ以上追い回されたくないの―メラニーと名乗る女性は訴えた。偏執的な夫との生活に耐えかねて逃げだしたものの、夫は執拗に追ってくるというのだ。いまは夫の影に怯えながら、昔の恋人とともに息をひそめて暮らしているという。悲痛な訴えに心を動かされ、わたしは協力を約束した。が、やがて、彼女に殺人容疑がかかっていることが判明し…。知性派探偵サムスンの人情味溢れる活躍を描く人気シリーズ第三弾。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

セウテス

79
【探偵アルバート・サムスン】シリーズ第3弾。偏執的な夫に耐えかねて、今は逃げ出して隠れる様に暮らす女性が依頼者。執拗に迫って来る夫から、助けて欲しいと言う。アルバートは彼女の悲痛な訴えに、協力する事を約束するのだが、調査を始めると話はどんどんおかしな方へ向かって行く。食い違う言い分に、誰もが真実を隠している状態。中々マトモに話が進まず、読んでいて一筋縄ではいかない、人間のいやらしさをガッツリ受けてしまう。アルバート側の真面目さに救われるが、ラストも含めて、かなりイライラさせられる。スッキリとはいかない。2022/12/12

佐々陽太朗(K.Tsubota)

74
寡黙で心優しき知性派探偵アルバート・サムスン・シリーズ弟3弾。今作ではサムスンの探偵ぶりが後手後手にまわって冴えない。はっきり言って歯がゆい。いくらサムスンが真面目でありふれた探偵というキャラであっても、もう少し何とかならないのかとジリジリした。しかし事件解決後のサムスンのモノローグに味わいがあった。本作は手放しで推奨作というわけにはいかないが、地道にコツコツと調査を進める誠実な探偵という変な魅力は健在。マッチョでなく、天才的推理力も無い普通の探偵だが「なりたくない自分にはならない」という矜持が素敵だ。2014/07/06

しゃお

34
〈私立探偵アルバート・サムスン〉シリーズ3作目。夫から逃れてきた女性を助ける為に働くサムスン。しかしながら誰もかれもが真実を語らない為、読んでるこちらもストレスたまるというか、頭の中がこんがらがってきます。地道に調査するサムスンが最後は体を張った挙句の結末にはサムスンでなくとも呆然としてしまうでしょう。それにしてもサムスンのどこかひねくれたユーモアが楽しく何度も笑ってしまって本書がコメディに見えてきた(笑)。また、ミラーとの電話でイチャイチャ(?)する場面も可笑しかった(笑)。まだまだ再読していきますよ!2020/06/29

bapaksejahtera

13
シリーズ3作目。探偵サムスンの許に男が現れ、原稿を預けた男から返却を拒まれているので返すよう要求してほしいというおかしな依頼があった。実はトラブルの元となった男は探偵で、彼の依頼人の妻の居所を知る為、サムスンの依頼人を追っているのだという。この巨漢探偵は概ね友好的。主人公の依頼人は実はその人妻と同棲していた。サムスンはこの物語でその人妻の別居を助ける役割。刑事事件は実質最後まで起きない。依頼人カップルからは情報を与えられず偽情報ばかり。サムスンは右往左往。最後雪中の活劇はあるが読者は終始隔靴掻痒の気分だ。2022/11/07

J・P・フリーマン

9
支配的な夫から逃げる女性を助けるというシンプルな話なんだけど、女性には子供がいるのかどうかがストーリーの中心にあります。子供をめぐる夫と妻の主張が食い違い、サムスンは翻弄され、子供の所在を突き止めようと奔走するシンプルな話。しかし、サムスンがやることを伸ばし伸ばしにするのでテンポが悪く感じました。最後のカーアクションをやるくらいの気概を最初から出してほしかった。2020/11/25

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