内容説明
無線機ががなりたてる。「三号車へ。殺人の通報があった。現場へ急行せよ」保安官助手のギルは辟易しながらパトカーを駆った。どうせ酔っ払いか、いたずら電話に決まっている。しかし現場に到着したギルは呆然とした。無残な姿で横たわっているのは自分の妻だったのだ…。警察を嘲笑うかのように、警官の妻惨殺事件は続いた。そして、捜査に乗り出した地方検事事務所の特別捜査官、ホイット・ピンチョンの身辺にも、犯人はその魔手をのばしてきた。東部の田舎町を舞台に、タフで頑固な捜査官の執念の捜査を詩情豊かに描き出す新警察小説登場。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
けいちゃっぷ
4
ショッキングな出だしから始まり、その後もなかなか読ませます。ただ、捜査に女が絡んでくるとどうも面白さが下がってしまうのはいかかがなものかと。437ページ2011/05/13
景雄(かげお)
0
前回で味をしめたのか、再び再読物。発行年は1990年。22年も前の作品である。たが、当時の相当に面白かった読後感だけは、覚えていた。そしてその記憶に、間違いはなかった。面白い!それもかなりにだ。ただ、難がなくはない。が、それも愛嬌のレベルだ。ストーリーのスピード感やドキワク感は決して古臭くなく、充分楽しめた。これは、これでいい。カテゴリーは警察小説である。全五冊のシリーズ物。だが作者のデイブ・ペノーは、シリーズ六作目を書くことなく、この世を後にした。惜しい。2012/06/08