内容説明
結局、赤いフェラーリの美女などに気をとられていたのがまちがいだった。熱心なコレクターに頼まれ、フランスにまで行って買い付けた高価なアンティーク玩具が、いつのまにか安っぽいプラスチックのカマロに変わっていたのだ。破産の憂き目に会いたくなかったから、不届ききわまる強奪犯人をなんとしてでも捕まえなけれなばならない。かくして玩具屋ピーターの涙ぐましい捜査が始まったが、一方、近所では不可解な殺人事件の騒動が…ブリキ玩具のエンスージアストたちをめぐるロマンチックで危険な世界。英国推理作家協会賞新人賞を受賞した快作。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
菱沼
2
コレクターという人たちはおもしろい。こういう人たちやオタクがいなかったら、世の中つまらないだろう。しかし、アラベラが謎すぎる。都合よすぎる、とも思う。1944年の謎がせつない。2022/11/23
竜
1
動き出すのは後半1/3あたりからで、前半はホンワカ牧歌的。登場人物も限られ、読みやすいです。 傑作とは言えないかもしれないけど、根っからの悪党が出てこないし、エンディングも優しいかんじで安心して読めるいところがいいと思います。1986年作品。 2012/10/07
再び読書
1
西風の絵と何故かマッチする、隠れた秀作
tomo6980
0
おっさんのためのコージー。とはいえここにも「ケイレブ・ウィリアムズ」や「救いの死」のような、秘密を暴き立ててしまう探偵が登場する。勝手に暴いて(盗みはともかく殺人は主人公に関係ない)、勝手に断罪して(警察にも内緒)、勝手に同情するという(仲間内だけの秘密にする)状況、身勝手だよね。2017/05/07
映画屋
0
ブリキのおもちゃ以外に古いものがたくさん出てきます。2013/03/11