ハヤカワ・ミステリ文庫<br> 策謀と欲望〈上〉

ハヤカワ・ミステリ文庫
策謀と欲望〈上〉

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ 文庫判/ページ数 341p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784150766115
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

内容説明

ダルグリッシュ警視長は、原子力発電所の聳える海沿いの村を休暇で訪れた。その村では最近、女性ばかりを狙う連続絞殺魔が暗い影を落としていた。ダルグリッシュが発電所所長宅の夕食会に招かれた夜、発電所の職員が帰宅途中に絞殺されるという事件が起きた。住民の恐怖が高まるなか、ダルグリッシュは海岸で女性幹部ヒラリーの他殺体を発見する。手口から新たな犠牲者と思われたが、事件の前に絞殺魔は自殺していた…。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Small World

22
過去のこのミス1位作品を読書中です。タイトルから政治的な匂いを感じていたのですが、意外と通常のミステリーでしたw。P.D.ジェイムズは初めてなのですが、動機がていねいに描きこまれていて、初めは重たいですが、本命の殺人が起きてから、物語が動いてきました。2019/04/13

bapaksejahtera

17
叔母が死に、かなりの財産を残されたダルグリッシュは、彼女が住んでいたロンドンの北、海岸の村を訪ねる。久々の長期休暇だが、近辺ではホイッスルキラーと呼ばれる連続殺人鬼が犯行を重ねていた。小説当初は次々起こるその犯行が述べられるが、著者の描写はその犯人や被害者の様子よりも、同地で操業する原子力発電所関係者に集中する。彼らの心理と行動を通じた人間性の描写がいつも乍ら細かい。果して終盤2人目の殺人被害者が関係者の中から生ずる。被害者は有能だが多くの関係者と摩擦のある女性。上下巻の切れ目としてはあっさりと次に進む。2023/02/01

のざきち

13
亡くなった叔母の遺産整理の為ノーフォークの寒村を訪れたダルグリッシュ警視長。時を同じくして連続絞殺魔「ホイッスラー」が同地を跋扈する中、ラークソーケン原子力発電所の女性部長代理が類似の手口での絞殺体として発見されるが、絞殺魔は死亡推定時刻前に自殺していた...流石ジェイムズ、物語を単なるサイコキラー物に終始させません。独特の世界観が胸に迫ります。感想は下巻にて。2020/09/04

momo

5
もう何度目かの再読です。殺される前に、被害者を殺してもおかしくないほど憎んでいる人々を描くのは、その前の作品でも何度かあったパターンですが、それでも作者独特の憂いを含んだ表現が、私は好きです。後半が楽しみ2019/01/06

Tetchy

5
連続殺人鬼の登場をメインの殺人事件の単なる小道具として扱う辺り、やはり大作家の構成力は只ならぬものがあるなと感心したが、終わってみれば犯人は予想外だったけど、動機としては単純なもの。いや寧ろ深くまで語られなかったため、抽象的であり浅薄だ。2009/03/11

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/429573
  • ご注意事項

最近チェックした商品