ハヤカワ・ミステリ文庫<br> 欺しのD

ハヤカワ・ミステリ文庫
欺しのD

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  • サイズ 文庫判/ページ数 367p/高さ 16X11cm
  • 商品コード 9784150763541
  • NDC分類 933

内容説明

オフィスを訪れた初老の男の依頼はなんとも奇妙なものだった。ある少年を見つけ出し、2万5千ドルの小切手を渡してほしいというのだ。うさん臭さを感じながらも、わたしは仕事を引き受けた。しかしそれが間違いだった。男が調査料として切った小切手は不渡りだったうえ、調査してみると、男は札つきの詐欺師であることが判明したのだ。そして数日後男の溺死体が浜に上がった。…秋をむかえたサンタ・テレサの街で、事件に深入りしていくわたしの目には、苦く悲しい風景が見えてきた。女探偵キンジー・ミルホーン・シリーズ、待望の第4弾。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

セウテス

89
キンジーシリーズ第4弾。「本当に辛いのは娘たちを引き殺された事より、何人もの命を奪った男が過失運転致死傷罪で、僅か数年で出てくる事」 キンジーの事務所に現れた男は、過去に起こした事故の被害者家族の捜索を、依頼するのだが謎の死を遂げる。彼は事故の責任をとろうとしていたのか、それとも根っからの極悪人なのか。被害者遺族である唯一の生存者の少年も、自分が家族と行動を共にしなかった事で心を痛めていた。なんと切ない問題だろうか、派手なアクション大きな企業問題はないが、身近な人の大切な心情を描くミステリに言葉が詰まる。2019/05/31

bapaksejahtera

14
女探偵キンジーの事務所に初老の男が現れ、ある人間に金を渡すよう高額の小切手を託される。何となく胡散臭く彼女は躊躇したが、懐具合を考えOKする。果して男から調査の手付として渡された小切手は不渡りであった。受託小切手も怪しいと思わず、なぜ調査を継続するのかやや疑問が生じる。彼女は知人のジョナ刑事の助けも借り男の芳しからざる正体を明らかにする。男の水死体が上がり事故と処理されるが彼女の調査が続く。主人公の性格や仕事ぶりにも慣れてきて飽きずに読んだが、友人警官との色模様は兎も角、復讐譚としてドラマ性はやや弱かった2023/06/25

じょじょ

3
キンジーは一作目以降は男には目もくれず。。。って解説を読んでたのに 何気にちょこちょこジョナといい感じになってたし 関係が一歩進んだこれからが気になる。事件の終わり方は今回はちょっとモヤモヤ。2018/05/07

b-tamn

3
再読数回目。なぜならこのシリーズは主人公の日常や登場人物が面白くて犯人が誰だったか忘れがちなので。(たいていの推理小説はその逆で簡単な成り行きと犯人を覚えている事が多い)  今回は、過去に起きた交通事故が原因で事件が起きており、せつない展開。 安全運転を心がけようと改めて思った。自動車教習所の教育図書コーナーに推薦したい。(そんなものがあるなら)2015/08/20

うめ

2
シリーズ4作目。このシリーズが好きなのは、何といっても主人公のキンジーがカッコいいこと。スーパーウーマンではないけれど、正義感をもってしつこく調べる、その事で自分が傷つくことになっても。しかし、2か月おきにこんな事件に巻き込まれていたらキンジーも身が持たないなぁ。2020/09/29

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