ハヤカワ・ミステリ文庫<br> 愛と名誉のために

ハヤカワ・ミステリ文庫
愛と名誉のために

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  • サイズ 文庫判/ページ数 243p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784150756659
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

内容説明

二十一歳の夏、作家志望の青年ブーンは、ジェニファとの恋を失った。人生の目的をなくした彼は、酒に溺れ、失業を繰り返し、やがて抜け殻となった魂を抱えて流浪の旅へ出る。彼女にあてた、投函されることのない何通もの手紙とともに。が、七年の歳月を経ても変わらぬジェニファへの愛は、ある日ブーンに再生を誓わせる。青年の挫折と再生を通し、スペンサー・シリーズの著者が男の愛と誇りを問いかける感動の恋愛小説。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Kircheis

285
★★★☆☆ ハードボイルド作家が恋愛小説を書くとこうなるんだね。かなり男性本位な目線で描かれるため、人によっては読んでて腹立つかもしれない。というか、他人の妻を強奪しようとする主人公には男性読書こそ腹立つのでは? 自分が戦地に行ってる間に、別の男に乗り換えるような女に執着する気持ちが分からないし、そもそも愛し方がサイコパスっぽいので、私も主人公に共感は出来なかった。 しかし、1人の未熟な人間の成長譚として読むとそこそこ面白い。人間は変われるということを感じられるという点では素晴らしいとすら言える。2022/10/10

おしゃべりメガネ

180
スペンサーシリーズの著者ロバート・B・パーカーが書いた恋愛小説です。もちろんハードボイルドとは無縁・・・と思ったら、主人公「ブーン」が結構なかなかハードボイルドなキャラしてます。というよりスペンサーシリーズより派手な部分がないだけに、いい意味でよりいっそう‘生きざま’に踏襲しているように思えました。作中から【問題は経験じゃない。問題はそれをどうするかという点で、経験を何に変えてゆくかという点】とのセリフにはやっぱりシンプルながらシビれてしまいます。このご時世には出会えない主人公の‘男気’には参りました!2014/11/07

Hideto-S@仮想書店 月舟書房

75
初めて読んだのは18から19歳の頃。その時の気持ちを開く扉の鍵をこの本の中に置いてきました。ストーリーは実にシンプル。失恋と挫折で堕ちる所まで堕ちた一人の男が、好きな女性を取り返すため再生していく物語。その過程が日記のように細かく描写されます。男目線で独りよがりな話だけど、前に進めず右往左往している時に読むと、心を〈再起動〉してくれる本。年を取って周りの世界が複雑になり、黒がグレーになって、白もグレーに見えてきて息をするのも辛くなる時があります。〈シンプルに答えを出すこと〉をこの本は気づかせてくれます。2014/11/12

背番号10@せばてん。

33
1994年9月5日読了。当時、全巻制覇を目指していたスペンサー・シリーズと間違えて購入した1冊。あらすじはもちろん、忘却の彼方。(2021年9月14日入力)1994/09/05

June

29
男の人は挫折や喪失を味わって回り道することで一段といい男へと成長するんでしょうね。無意味なことのように思える過去も現在へと繋がっているに違いない。男性にとっても失恋はいたく苦しいものであり人生を狂わせかねないことを再認識し、反省。年齢を経てから過去の本質が見えてきたりすることもある。最近になって考えるようになったことがストーリーに詰まっているような気がした。そして、今週この本を読むことになっためぐり合わせを不思議に感じてみたり。出逢いに感謝。2014/12/11

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