内容説明
ダイヤモンド警視は、遺跡の地下で発見された人骨の身元照合に奔走していた。現場付近で『フランケンシュタイン』が執筆されたことを突き止めたマスコミが「怪物の仕業か!?」と煽るため、早期解決を目指したのだ。だが、骨董商殺人事件を捜査中のウィグフル主任警部が殴打され、昏睡状態に!生死の境を彷徨う同僚に代わり殺人犯も追ううち、ダイヤモンドはふたつの事件の間に不可解な繋がりを見いだし、真相に迫っていく。
著者等紹介
山本やよい[ヤマモトヤヨイ]
同志社大学文学部英文科卒、英米文学翻訳家
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感想・レビュー
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mayumi
26
ピーター・ダイヤモンドシリーズ第6弾。地下で見つかった古い骨と骨董屋の女性が殺された事件を軸にストーリーは展開する。このシリーズは複数の事件が一つの事件に結びつくことが多いんだけど、この作品もそう。ただ、今回は最後のどんでん返し的な展開はなく、犯人にも意外性はなかった。そしてウィグフル警部は大丈夫なんだろうか…。彼の災難に、いつも対立しているダイヤモンドが彼の仕事を認めている姿が印象的。部下にも慕われてるようだし、ウィグフルは上司としてはいい刑事なのかもしれない。ダイヤモンドと合わないだけで。2020/07/22
bapaksejahtera
8
ダイアモンド警視シリーズ第6作。妻と共に主人公の勤務する警察所在地バースを訪れた米国の大学教授は、当地の文学散歩で或る古書を手に入れた事から、メアリー・シェリーが1818年出版した小説「フランケンシュタイン」が同地で執筆されたことに気がつく。シェリーの古い住居を探し当てた教授はその場所にあった地下室に迷い込むが、そこは20年ほど前に殺害されたと思しき骨が発見された現場だった。以下この教授を舞台回しとして進む。主人公は相変わらず好調。前巻での失敗の故か自分に対処できる部下を優秀だと褒める殊勝な態度を示す。2021/02/24
鐵太郎
6
最後に捜査本部に関係者を集め、クリスティ張りの「解説」を行う事となったダイヤモンド。 「話は1982年にさかのぼる──」 ちょっと照れたような、でも得意満面のダイヤモンドの顔が目に浮かびませんか。 ダイヤモンドの性格がちょっと丸くなったのは、彼をあやしながら世話をしてくれたハーグリーヴス警部がいなくなって危機意識(?)を持ったせいでしょうか。付き合いやすいダイヤモンドなんて、なんだかなぁ。妻のステファニーとダイヤモンドの、プライベートシーンがいいね。ブランコに乗るところなんて、素敵。2010/03/20
ソラ
5
【整理・再読】2021/07/24
ゆーかり
2
(2005.1.21) まぁ面白かった。バースと言えば作家ジェーン・オースティン。それは有名だけど、そこで『フランケンシュタイン』が書かれていたとは!というのが皆を驚かせ興味を惹かせる(文学好きだけ?)。警察官希望の金髪ジャーナリスト、インゲボルグは前作で異動してしまったジュリーに代わるのか?ダイヤモンド警視が今までよりも良い人物のようなイメージがしたのは気のせい?文学に対する知的好奇心&探究心旺盛なアメリカ人教授とその奥さん夫婦もいいね。
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