ハヤカワ・ミステリ文庫<br> ダイナマイト・パーティへの招待

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ハヤカワ・ミステリ文庫
ダイナマイト・パーティへの招待

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  • サイズ 文庫判/ページ数 283p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784150747169
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

内容説明

ヴィクトリア朝ロンドンでは、駅や公邸を狙った同一組織の犯行と思われる爆弾テロ事件が続発していた。テロ事件を追うクリップ部長刑事は驚くべき情報を掴んだ。警察の中に内通者がいるらしい。しかもその人間が、クリップの長年の相棒サッカレイ巡査だというのだ。クリップはサッカレイの動向を探る一方、爆弾の専門家と偽ってテロ組織に潜入するが…奥深い謎とサスペンスフルな展開で贈る英国本格。文庫オリジナル。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

新地学@児童書病発動中

107
ビクトリア朝のロンドンが舞台のミステリ。主人公のクリッブ部長刑事は、テロ組織に潜入して、警察の内通者の動向を探ろうとする。ミステリとしての趣向には欠けるが、スリリングな展開で結末まで一気に読ませる佳作。組織に潜入してからのクリップには次々と危機が襲いかかり、息継ぐ暇もない。最後は爆弾を搭載した潜水艦に押し込められ、彼の命が危険にさらされる。グリップとテロの一味の女性とのロマンスも織り込まれ、よく出来たエンターテイメントのお手本のような作品。当時運行を始めたばかりの汽車の描写にも惹かれた。2017/04/27

セウテス

57
クリッブ巡査部長シリーズ第5弾。アイルランド独立問題で爆弾テロが頻発していた頃、サッカレイがテロ組織との繋がりを疑われ、クリッブが単独潜入捜査する物語。スリリングであり面白いのだが、ミステリ要素は薄目であり冒険小説と言える。思えばアガサ・クリスティ氏も「ビッグ4」という冒険小説を残したが、どうにも本格ミステリ作家が書くと今一つの作品になるようだ。本作はシリーズ物として、謎解きと登場人物の魅力を楽しむ読者にとって、スピンオフのような作品。エンターテイメントの佳作ではあるが、シリーズを順番に読んでこその作品。2017/05/11

J・P・フリーマン

9
ロンドンで頻発する爆破テロ組織に対処すべく、単独調査を命じられたクリッブ部長刑事。サッカレイ巡査が接触したアイルランド系アメリカ人の身辺調査をするが、あれよあれよと敵組織の懐に引きずり込まれて、スパイ活動をするハメに。ほどよい緊張感のあるスリラー。余談だけど同著者の殿下シリーズを先に読んでいたので、エドワード皇太子が爆破の標的になったときに、にやにやしてしまった。2020/04/29

bapaksejahtera

8
19世紀後尾の英国を舞台にしたクリップ刑事部長シリーズ第5作。今回は推理物というより軽快な冒険譚。しかし背景はアイルランドの対英独立を大義とする爆弾闘争の実話を元にする。クロムウェルの大虐殺や人種クレンジング、カトリック改宗法等から、アイルランドにより同情するのだが、ここは目を瞑らざるを得ない。相棒のサッカレイがテロリスト側に捕まった中、主人公が潜入捜査に飛び込み、ついに英国皇太子暗殺を防ぐ筋。荒唐無稽もユーモアに近い活躍で、諸所に時代の薀蓄を折り込みながら動き回る主人公にいよいよ馴染んできた。2021/03/10

Jimmy

1
本格と言うよりも冒険・サスペンスといったところ。 まだまだ「偽のデュー警部」までのモダンさはかいま見れない。2010/01/30

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