内容説明
パリを訪れた英国皇太子バーテイを、驚くべき知らせが待ち受けていた。長年の知りあいである伯爵家の娘の婚約者が、ムーラン・ルージュで衆人環視のなか射殺されたというのだ。やがて、娘に思いを寄せていた画家が容務者として浮かんだ。が、納得のいかないバーティは、旧知の女優サラ・ベルナールとともに、独自に調査を開始した。19世紀末の花の都に舞台を移し、英国ミステリ界きっての才人が贈る殿下シリーズ第三弾。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
J・P・フリーマン
11
殿下シリーズ第三弾。皇太子エドワードが女優サラ・ベルナールとともに、ミュージックホールで起きた殺人事件の捜査をする。パリのいかがわしい街を二人が駆け巡るのだが、新事実が明らかになるのが遅く、各所にアプローチをかけたわりには最後は犯人があっさり自白するというしぼんだ結末。実在した人物を面白おかしく動かしている冒険小説で、ミステリとしては弱い。2020/05/22
鐵太郎
4
今回のお相手は、なんとかの大女優サラ・ベルナール。前回の推理はいささか問題があったのですが、今回殿下の推理は際だっていますね。いささか強引な手法ではありますが、警察の捜査に出遅れたくせにしっかりと独自の捜査を進めます。サラの助手ぶりと、二人の才気のぶつかり合いもスリリングでお見事。そしてなんと、見事に犯人を射貫いてしまうのです。ほう。2009/12/09
madhatter
2
再読。主要な殺人事件よりも、それに付随した動機の方が、きっちり本格推理している作品。トリックと言うほどのトリックはないのだが、これを踏まえたプロットは結構優れていると思う。また、本作はヴィクトリア朝というより、世紀末パリを舞台として、第一作の在り方を踏襲し、実在の人物が登場する(事件は架空)。サラを除いて、彼らの人物造形自体はさして魅力的ではないが、パリの退廃した華やかな空気がよく伝わってくる。ところで、エディ(クラレンス公)の子供時代の挿話が気になる…まさかお前…。2011/05/02
ゆーかり
1
今回はパリ。女優サラ・ベルナールと一緒に探偵さ。画家のロートレックも出てくるよ。ムーラン・ルージュで起こった殺人事件、花の都パリでの殿下の活躍をご覧あれ。
Jimmy
1
殿下のお間抜けぶりが楽しいシリーズですが、ミステリとしてはオチはフムフムでも過程がなんだかなぁ、ではテンションが続きません。動機がなによりフムフムでしたが、その伏線はほとんどラストに向かってにしか提示されていかないので、まさに物語としては歪。ラヴゼイは「デュー」が最高ですが、このシリーズはそのモダンな本格の高レベルがほとんど垣間見えない、キャラクターショーとなっているので、シリーズ3冊で終わってよかったです。2014/06/27




