ハヤカワ・ミステリ文庫<br> 懐かしい殺人

ハヤカワ・ミステリ文庫
懐かしい殺人

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  • サイズ 文庫判/ページ数 258p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784150722524
  • NDC分類 933

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

geshi

29
アメリカの作家とは思えないほど英国ミステリっぽい。3人の売れない老境の作家たちが昔取った杵柄で殺人請負業を始め、サクサクとテンポよく依頼をこなしていく軽快さが読みやすい。周りの目をひっくり返して自信を取り戻していく流れがユーモラスで、一転失敗してからは法廷物の面白さに変化する巧みなストーリー構成。3人すら手玉に取る悪知恵の働く弁護士による普通の弁護とは違った法廷術が驚きを与え、証言も証拠も揃った状態からその意味を変えて事件をひっくり返していく手際は逆ベクトルだけどちゃんとミステリ。2023/08/21

J・P・フリーマン

9
時代に取り残され売れなくなった作家三人組が、殺し屋グループを結成するという話。自作で使った手口でちゃくちゃくと殺人を重ねるが、それは添え物で本番はストーリー後半。三人の頭脳よりも弁護士パーシヴァル・ピュー卿の奸計が光る。2020/06/25

Susumu Kobayashi

7
もう40年以上前のことになるが、文庫版が出た当時読んで抱腹絶倒した、大好きな作品。今回再読したが、やはり面白かった。時代遅れになって売れなくなったミステリ作家三人組はミステリ作家クラブを創設した功労者であったが、他の作家からは白い目で見られていた。一念発起して彼らは奇想天外な事業を始める。なんと、新聞に人殺しの広告を出して、依頼人から一人千ポンドの報酬を得ようというのだ。事業は順風満帆に思われたが……。弁護士パーシヴァル・ピュー卿の弁護がすごい!2018/11/01

紫草

2
丸谷才一さんの「快楽としてのミステリー」から。これはおもしろかったです。読んでよかった。三人の老ミステリー作家。今風の読者にうける作品を書けず書く気もなく、お金に困って、殺人請負業を始めます。自分たちの過去の作品で使った知識やテクニックを生かして、すいすいと完全犯罪を重ねて行くところも楽しいけど、10件目の失敗からが、すごい。むりやりなひっくり返し方にあぜんというか。緻密な謎解きではありません。楽しいミステリーです。2013/07/15

こぎん

0
1978/7/24読了2013/06/10

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