感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
セウテス
88
ドーヴァー警部シリーズ第4弾〔再読〕。フロスト警部を読んで、この史上最低の名探偵と呼ばれるドーヴァー警部を思い出す。同じイギリスを舞台にしたユーモアミステリという事だが、此方の方がブラックが効いていると思う。伝統を重んじる田舎町が舞台にしても最強クラスの動機であり、ラストは本当にこれぞブラックユーモアな終わり方だ。伏線はキッチリと配置されていて推理出来るだろうが、あくまで仮説止まりである。その驚愕過ぎる真相や笑いは、外国の名作映画のラストで何故そこで終わるのか、と同じ様な気分にさせられるかも知れない。 2018/12/26
ブランドのアーメン
12
ユーモアブラックミステリーとして世界的に有名な古典的名作。男ならいやー凄い本やと思うはず。最低の探偵(人間)としてという看板に寸分狂わず、ドタバタな状況の中、事件を解決してしまう所がミソ。メルカトルを越えたクズの探偵の迷推理とそれが当たってしまう状況、動機、クズさ、ドタバタに大いに笑いこけた。2015/10/16
おくちゃん
10
読んでいくとドタバタコメディかと思いきや、ラストの数行でブラックでした。2021/02/06
bapaksejahtera
8
今回何と主人公ドーヴァー夫婦は揃っての休暇を自動車旅行で楽しむ趣向が冒頭。妻に細かい金運がある事が判って慶賀至極だが、部下へのたかり根性の理由が解らなくなる。さて旅行中で妻が崖からの飛び込み自殺を目撃、ドーヴァーの反対を押し切り地元警察に通報する。お陰で主人公は残って捜査に着手するハメに。同じく休暇に入ったマグレガーを呼び寄せて。舞台は婦人会の組織が地域に根を張る保守的な土地。いつもの通り専ら仕事は部下任せの主人公、相変わらずの的外れではあるが、突然最後に推理を利かせ一種卑劣な作戦を企てる。童話的暗黒劇。2022/09/18
つるら@turulaJB
5
ポケミスのドーヴァーシリーズの文庫版。 ドーヴァーはお勧め。性格も身だしなみも体格も悪いドーヴァーが活躍してしまうが、真面目にか働いてる部下のマグレガーがいつも可哀想なのも愉快