内容説明
その写真にたまたま写っていた人物こそピジョン氏だった。七年前に高額の保険をかけて忽然と疾踪し、まもなくその保険金が下りるはずのピジョン氏が生きていた!写真を手にしたビンゴは一計を案じた。ピジョン氏を押さえれば、保険金の分け前にあずかれる…相棒のハンサムとともに乗り出したビンゴだが、怪しげな人物が次次に現われて、事態は大混乱!ビンゴ&ハンサムの名コンビ・シリーズ第一作、新訳決定版で登場。
著者等紹介
ライス,クレイグ[ライス,クレイグ][Rice,Craig]
1908年シカゴ生まれ。酔いどれ弁護士マローンとジャスタス夫妻のトリオが活躍するユーモア・ミステリで人気を博した。同シリーズのほか、ビンゴ&ハンサムのコンビが活躍する作品や、子供たちが名探偵役をつとめる『スイート・ホーム殺人事件』(1944年)なども人気がある。1957年に死去
羽田詩津子[ハタシズコ]
お茶の水女子大学英文科卒、英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
セウテス
83
【ビンゴ&ハンサム・シリーズ】第1弾。〔再読〕まぁシリーズとしては3作在る様ですが、私は本作しか読んだ事がありません。この話も先ず設定の妙に唸らされ、楽しんだ事を思い出しました。ビンゴとハンサムは兎に角金が無く、いつも一獲千金を夢見て暮らしている。ある日、セントラルパークでいつも通り、観光客相手に写真撮影で小金を得ていた。すると写真の客の後に、7年近く行方不明の男が写り込んでいたのだ。二人は此れをチャンスに策を講じるのだが、次々と物語はおかしな方へと進んで行く。人間って楽しいなと思った話、ゆるりと笑えた。2022/11/12
ちどり
21
小男で悪知恵が働く(優秀ではない)ビンゴとイケメンで性格の良い驚異的な記憶力の持ち主(おバカさん)ハンサムは街頭写真師として生計を立て共に住み貧乏暮らしをしていた そしていつものように写真を現像をしていたら 写真の中に七年前 五十万ドルの保険金を共同経営者を受取人にして失踪したミスター・ピジョン氏が写っていた。ビンゴは金の臭いがすると感じ、好人物のピジョン氏を友好的に捕獲をし保険金の半分を手に入れようと共同経営者に会いに行くが死体として発見してしまい…素人2人が金を手に入れられるため奮起し立ち向かう!2016/01/28
kyoko
18
クレイグ・ライスは人間が好きだったんだなーと思う。ビンゴとハンサムのお騒がせコンビ。誘拐した相手や女性からは金を借りられないなど、独特の規範意識がおもしろくて。とびきりイケメンのハンサムのぼけっぷり、不細工といいながらとてもおしゃれなビンゴ、その二人の信頼関係が素敵で、必死に応援しながら読んだ。このシリーズあと2作あるけど、一つでも手に入ればいいなあ。2022/03/15
たち
15
抜け目なく、金儲けばかり考えているビンゴと、そのビンゴを絶対的に信頼しているすこし天然なハンサム。この二人の関係がとても良かったです。かなり剣呑な話なのですが、どこかのんびりした雰囲気が漂っているのは、やっぱり時代でしょうかね~。2016/02/26
Ribes triste
12
セントラル・パークで観光写真を撮って日銭を稼ぐ、ビンゴとハンサム。ある写真に、7年前に失踪し死亡したと思われていたピジョン氏が映っていたことから事件は始まる。明日の家賃のためとはいえ、いきなり渦中に飛び込んでいく無鉄砲さもなかなかのビンゴとハンサムの迷コンビでした。ピジョン氏のおいしそうな料理も気になります。2018/01/29