ハヤカワ・ミステリ文庫<br> 金曜日ラビは寝坊した

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ハヤカワ・ミステリ文庫
金曜日ラビは寝坊した

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  • サイズ 文庫判/ページ数 289p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784150711016
  • NDC分類 933

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

まふ

100
ボストンに近い小さな町のシナゴーグの青年ラビ、デイヴィッド・スモールのシリーズデビュー作。ユダヤ教のキリスト教との違いに関する説明が随所にあり、なかなか勉強になった。とりわけ信者の組織である信徒会の運営方法やラビ選出の手続きなど、興味深く読んだ。ストーリーは若い女性が殺されてハンドバッグがラビの乗用車に残されていたことから、ラビへ生じた疑惑を謎解きで晴らす、というもの。思いがけない結末に驚いたが、少し期待外れでもあった。とは言え、全体的に面白く読ませていただいた。G549/1000。2024/06/30

ケイ

92
こういうのがミステリーの王道だと思う。へんにトリックに凝ったり、科学的なものに走ったり…ではなく、人間関係から犯罪は起こるのだから。犯人は大概の人が早くにわかってしまうだろうが、この作品は、犯人を見つけるのではなく、主人公のラビを巡る人間模様や街の人々の関係の変化、そして飄々としながらも侮れないラビの機転を楽しむためのものだ。この作家、ラビシリーズ5作品と短編集一篇しかないらしいが、この調子だとどれも期待できそうだ。2015/10/31

Hideto-S@仮想書店 月舟書房

84
ユダヤ教の聖職者『ラビ』を主人公にしたアームチェア・ディテクティブのシリーズ第一作。教会の敷地内で若い女性の絞殺死体が発見され、しかも被害者のハンドバッグがラビの車の中に。犯行は木曜日の夜。事件翌日の金曜日、ラビは朝のミサを休んでいた。教区の信者と折り合いが悪かったラビは苦境に立つが、持ち前の論理的思考で活路を拓いていく。本作から『火曜日ラビは激怒した』まで1960〜1970年代に5作が書かれた。解説の都筑道夫氏によると、巻を重ねるに従って推理小説の要素が希薄になり、ユダヤ風俗小説の趣きが強くなるという。2015/12/31

NAO

73
謹厳実直な信任のラビが、彼にとってあらゆる事柄の判断の基準となっているタルムードを手に、持ち前の論理的思考を駆使して殺人事件を解決する。複雑なユダヤ人社会、そのユダヤ社会周辺のユダヤや人たちとの微妙な距離感、そういったものが詳細に描かれている中、若い女性たちの赤裸々な人生も描かれている。正当すぎるとも思えるミステリだが、堅苦しいほどのラビの姿は、鬱陶しいどころかかえってほほえましい。2019/01/08

おか

66
「九マイルは遠すぎる」は短編集だったけど 此方は長編。ラビシリーズ1 。ラビとはユダヤ教の律法学士の事で ユダヤ教会堂に赴任し タルムードという まぁ所謂判例集の様な物を紐解いて 信徒達の問題を解決する役割(なんだと思う。今一つラビの役割が理解できていない 笑)ただ学者タイプの彼は髪はボサボサ 服はヨレヨレなので 信徒には余り人気が無かったが 就任一年目で起きた殺人事件を解決した事によって人気急上昇!解決法もじわぁっといった感じで派手さはないが なんか好み^_^ゆるゆるとシリーズ2にいきます^_^2018/07/29

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