内容説明
17歳の障害騎手ベンが突然厩舎を解雇されたのは、父親ジョージの策略だった。ジョージは下院議員選に勝利するため、唯一の家族であるベンを必要としていたのだ。激しい反発を覚えながらも、やがて父親に説得されたベンは選挙活動への協力を誓う。しかし、選挙区では、ジョージに対するスキャンダル攻撃と暗殺工作が待ちかまえていた!十代の少年を主人公に据え、生きることの厳しさと真の男の勇気を描くシリーズ第36作。
著者等紹介
菊池光[キクチミツ]
英米文学翻訳家
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
背番号10@せばてん。
21
【1999_このミス37位】2005年1月1日読了。競馬シリーズ第36弾。ディック・フランシス、2010年永眠。自分に多大なる影響を与えてくれた、巨星に心より合掌。2005/01/01
ごへいもち
18
今回は読友さん御紹介の佐々木譲の解説だけ。本編は珍しく十代の少年が主人公2016/05/06
RED FOX
14
「後になれば誰でも論理的にものを考えることができるが、あの熱、におい、騒音、危険の中にあっては」選挙運動、政敵やゴシップ記者との闘いに巻き込まれた17才アマ騎手の思考回路が頼もしい。面白かった。2025/04/25
たこやき
8
父の手により、騎手への道が閉ざされた主人公が、それでも父の選挙を手伝い、妨害と戦う物語。次々と起こる妨害工作との戦い。選挙戦での父の活躍。そういうところから、当初は、わだかまりのあった父子が互いを理解しあっていく、なんていうのは『黄金』にも似た印象を抱く。正直、17歳というには老成されすぎていないか? と思うところもあるのだが、それでも、主人公の若さ、というのが活きているのは間違いないだろう。2014/07/23
よしだ まさし
6
ディック・フランシス『騎乗』ハヤカワ文庫HMを読了。 アマチュア障害騎手の若者が、政界に乗り出す父親を狙う陰謀に巻き込まれるという設定で、いつものディック・フランシスの世界が展開される。 シリーズ36作目であるという。シリーズ36作目でありながら、まったくマンネリにならず、テンションも落ちず、ぐいぐいと読まされてしまう。なんという作家だ。 ディック・フランシスの競馬シリーズは、いったい何を読んで何を読んでいないのか、まったく分からなくなっているのだけれど、もっともっと読まなければという気にさせられる2014/03/11