ハヤカワ文庫NF<br> 津波の霊たち―3.11 死と生の物語

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ハヤカワ文庫NF
津波の霊たち―3.11 死と生の物語

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  • サイズ 文庫判/ページ数 443p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784150505691
  • NDC分類 369.31
  • Cコード C0198

出版社内容情報

2011年の東日本大震災における津波被災に焦点をあて、巨大災害が人々の心に与えたトラウマと余波に外国人ジャーナリストが迫る。

内容説明

英国人ジャーナリストは東北の地で何を見たのか?東日本大震災直後から被災地に通い続けた著者は、石巻市立大川小学校で起きた事故の遺族と出会う。児童74人と教職員10人は、なぜ津波にのまれたのか。さらに、被災地で相次ぐ幽霊の目撃談に興味を持った著者は、被災者のケアを続ける僧侶と巡り会う。大川小の悲劇と「霊たち」の取材はいつしか重なり合い…。遺族が原告となった裁判の後日談を伝える著者あとがき収録。英国ラスボーンズ・フォリオ文学賞受賞、日本記者クラブ賞特別賞受賞。

目次

プロローグ 固体化した気体
第1部 波の下の学校(行ってきます;子どもたちはどこに?;地獄)
第2部 捜索の範囲(豊かな自然;泥;老人と子ども;説明;幽霊;ほんとうに知りたいこと)
第3部 大川小学校で何があったのか(古い世界の最後の時間;津波のなか;三途の川)
第4部 見えない魔物(蜘蛛の巣都市;真実がなんの役に立つ?;津波は水ではない;宿命;険しく急な小道;思い出のとらえ方)
第5部 波羅僧羯諦―彼岸に往ける者よ(鎮魂;救済不落海)

著者等紹介

パリー,リチャード・ロイド[パリー,リチャードロイド] [Parry,Richard Lloyd]
英“ザ・タイムズ”紙アジア編集長および東京支局長。1969年生まれ、英国・マージーサイド州出身。オックスフォード大学卒業(英文学専攻)。1995年に“インディペンデント”紙の東京特派員として来日。2002年より“ザ・タイムズ”紙へ。東京を拠点に、日本、韓国・北朝鮮、東南アジア地域を主に担当。これまでにアフガニスタン、イラク、コソボ、マケドニアなど27カ国・地域を取材し、イラク戦争、北朝鮮危機、タイやミャンマーの政変などを報じてきた。『黒い迷宮』は、アメリカ探偵作家クラブ(MWA)賞の「最優秀犯罪実話賞」およびサミュエル・ジョンソン賞の候補作に選ばれ、邦訳版も大きな話題を呼んだ。また『津波の霊たち―3.11 死と生の物語』は、2018年ラスボーンズ・フォリオ賞、2019年日本記者クラブ賞特別賞を受賞

濱野大道[ハマノヒロミチ]
ロンドン大学・東洋アフリカ学院(SOAS)タイ語・韓国語学科卒、同大学院タイ文学専攻修了、翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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ちえ

39
書かれているその日の出来事、その重さ、苦しく何度も中断しながら読み終えた。作者は大震災時、東京にいた英国タイムズ誌東京支局長。震災直後から被災地に通い、何年にも渡り人々への取材を続けた。大川小学校で何がおきたか、生存者、遺族、地域に焦点を当て、同時に外国人ならでの視点で日本、日本人への分析は今まで読んだものに無かったもの。また日本人と「霊」との関係にも頷かされるところが多い。遺族や裏山に逃げ生き延びた子どもたちの今を思う。2024/03/09

まさ

30
真摯な取材で現地の人たちの心情を捉え、客観的に状況をまとめていく筆者のルポが素晴らしい。大川小学校の訴訟問題など、自分の心に何かしら引っかかっていたもの、今まで見えていなかった部分も見えてきた。断片的な報道だけではなかなかわからない部分も伝わってくる。2021/09/05

ゆうすけ

13
これは凄まじい傑作。単行本から2年で文庫化した早川書房の英断に敬意を表したい。震災から10年というタイミングで是非多くの人に届いて欲しい本だ。それにしても外国人の視点で語られる日本の姿は非常に新鮮。そうかこういう風に映るのかと納得することしきり。英国人の著者の筆は非常に誠実だけど一方で遠慮なくズケズケ感が爽快でハラハラでもある。それにしても描写というか、テンポが見事です。正直結末はわかっているので読んでいて辛くなる所はあります。先に進む覚悟感がいる本でもある。ちなみに最後の僧侶のエピソードが若干中途半端。2021/02/11

Satoshi

12
英国人ジャーナリストによる東日本大震災での大川小学校の悲劇に関するドキュメント。大きな悲劇の前に真実解明のために戦う遺族と一方でその幻に苛まれる方々を親身に描いている。中盤で日本人は我慢ばかりせずに怒ったほうがいいのではないのか、(当時の)安部一強状態がなぜ続くのかといった問いには考えさせられる。ステファン・エセルによる「怒れ、憤れ」という名著があるが、あまりにも環境に迎合しすぎる日本において、著者の記す「民主主義の赤字」が発生してしまうことは必然なのか。考えさせられる名著だと思う。2021/05/06

HaruNuevo

9
英国人著者による、3.11東日本大震災について、大川小学校の悲劇に特にスポットを当てた渾身のルポルタージュ。 大川小学校で子どもを亡くした数家族への取材の背後に、どれだけ膨大な取材をしたのだろう。外国人記者ということもあり、特に震災から間のない時期の取材は困難であったろう。 至る所で、外国人が持ちがちな日本人のステレオタイプに、取材した人たちを当てはめ、主語を『日本人』と大きくしてしまうところに限界を感じたのも事実。2023/07/25

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