出版社内容情報
2011年の東日本大震災における津波被災に焦点をあて、巨大災害が人々の心に与えたトラウマと余波に外国人ジャーナリストが迫る。
内容説明
英国人ジャーナリストは東北の地で何を見たのか?東日本大震災直後から被災地に通い続けた著者は、石巻市立大川小学校で起きた事故の遺族と出会う。児童74人と教職員10人は、なぜ津波にのまれたのか。さらに、被災地で相次ぐ幽霊の目撃談に興味を持った著者は、被災者のケアを続ける僧侶と巡り会う。大川小の悲劇と「霊たち」の取材はいつしか重なり合い…。遺族が原告となった裁判の後日談を伝える著者あとがき収録。英国ラスボーンズ・フォリオ文学賞受賞、日本記者クラブ賞特別賞受賞。
目次
プロローグ 固体化した気体
第1部 波の下の学校(行ってきます;子どもたちはどこに?;地獄)
第2部 捜索の範囲(豊かな自然;泥;老人と子ども;説明;幽霊;ほんとうに知りたいこと)
第3部 大川小学校で何があったのか(古い世界の最後の時間;津波のなか;三途の川)
第4部 見えない魔物(蜘蛛の巣都市;真実がなんの役に立つ?;津波は水ではない;宿命;険しく急な小道;思い出のとらえ方)
第5部 波羅僧羯諦―彼岸に往ける者よ(鎮魂;救済不落海)
著者等紹介
パリー,リチャード・ロイド[パリー,リチャードロイド] [Parry,Richard Lloyd]
英“ザ・タイムズ”紙アジア編集長および東京支局長。1969年生まれ、英国・マージーサイド州出身。オックスフォード大学卒業(英文学専攻)。1995年に“インディペンデント”紙の東京特派員として来日。2002年より“ザ・タイムズ”紙へ。東京を拠点に、日本、韓国・北朝鮮、東南アジア地域を主に担当。これまでにアフガニスタン、イラク、コソボ、マケドニアなど27カ国・地域を取材し、イラク戦争、北朝鮮危機、タイやミャンマーの政変などを報じてきた。『黒い迷宮』は、アメリカ探偵作家クラブ(MWA)賞の「最優秀犯罪実話賞」およびサミュエル・ジョンソン賞の候補作に選ばれ、邦訳版も大きな話題を呼んだ。また『津波の霊たち―3.11 死と生の物語』は、2018年ラスボーンズ・フォリオ賞、2019年日本記者クラブ賞特別賞を受賞
濱野大道[ハマノヒロミチ]
ロンドン大学・東洋アフリカ学院(SOAS)タイ語・韓国語学科卒、同大学院タイ文学専攻修了、翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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