出版社内容情報
樹木は子供を教育し、会話し、ときに助け合う。ドイツの森林管理官が長年の経験と科学的知見をもとに語る、まったく新しい森の姿
ペーター・ヴォールレーベン[ヴォールレーベン ペーター]
著・文・その他
長谷川 圭[ハセガワ ケイ]
翻訳
1 ~ 4件/全4件
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
mae.dat
255
感動しました(⸝⸝⸝ᵒ̴̶̷̥́ ᴗ ᵒ̴̶̷̣̥̀⸝⸝⸝)。世界に誇る森林大国である日本に於いても共有したい知見です。地中に張り巡らせた根は自身と、仲間と、別種と見分けている。そこで対話を図っているの。社会性もあるの。仲間の助け合い。森の幼木は教育を受けるの。植樹された木は、教育を受ける機会を損なう。個性も様々。種類が違って個性的と言う訳で無く、環境等に依って後天的に獲得した知識に依っても振る舞いが違ったりするの。元々の性格も有るかも知れない。森林と植物について余りにも無知でした。森はガイアなのかなぁ。2022/10/22
はっせー
146
日本において樹木との関わりは少ないように感じる。林業も少しずつ衰退している。そんな日本をみて、森を整えようとか、もっと林業で山を管理しようという思いが私の中にあった。しかし、それは少し間違っているとこの本を読んで感じた。整った森や林は、商業用に生産するために効率的にしたものである。本来の森や林ではない。今の日本の森は逆に荒れすぎている。放置をしていたり、同じ種類の木しかなかったりしている。本来の姿は多種多様な木が自生し、同じ種類同士や菌類などと一緒にゆっくり成長しているものだとわかった。おすすめしたい本!2021/10/09
南雲吾朗
68
リチャード・パワーズの「オーバーストーリー」を読んだことをきっかけに、再読。樹木同士がコミュニケーションを取ったり、助け合ったりということを科学的に証明しているところは面白い。樹木の脳や本体は地下なのだなぁ。生きる時間軸が違うという考え方が凄く共感。科学的な事や、色々な地域的な分布や生活圏に対する事が非常に細かく書かれており面白く読めた。ただ…、当たり前の話なのだが、樹木に関して書いてある本だから樹木寄りの立場や、考え方を書いてあるのは解るが、少々意見が偏りすぎている気がする。(続く)2020/01/15
チャーリブ
55
著者はドイツの森林管理者。モノのように扱われる木ですが、実は相互にコミュニケーションを取り、助け合っている社会的生命体だと著者は理路整然と主張します。樹木も動物と同じく傷つけられるときに恐怖や痛みを感じているそうです。ふだん私たちの目を楽しませてくれる街路樹も、著者に言わせると「ストリートチルドレン」のように親から見捨てられて過酷な生き方をしている可哀想な生き物ということになります。本書の主張はラディカルなものではありませんが、樹木とは何かということを改めて考えさせてくれる一冊です。○2022/12/21
Shoji
51
木の息吹き、生命力、生存競争、種の保存の営みなど、森に育つ木々の素晴らしさを解説した本です。私は週末を待ちかねては山歩きを楽しんでいます。広葉樹の広がる森のなんと素晴らしきことか。森を歩くとストレス解消を実感できます。改めて、自然を大切にしなくてはと思いました。2019/09/14
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