ハヤカワ文庫NF ハヤカワ・ノンフィクション文庫
元素をめぐる美と驚き〈上〉―アステカの黄金からゴッホの絵具まで

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  • サイズ 文庫判/ページ数 304p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784150504939
  • NDC分類 431.11
  • Cコード C0143

出版社内容情報

周期表に並ぶ元素には、それぞれが持つ性質ゆえの特異な物語が秘められている。歴史から芸術まで幅広い逸話を紹介する科学読み物

ヒュー・オールダシー=ウィリアムズ[オールダシーウィリアムズ ヒュー]

安部 恵子[アベ ケイコ]

鍛原 多惠子[カジハラ タエコ]

田淵 健太[タブチ ケンタ]

松井 信彦[マツイ ノブヒコ]

内容説明

すべての物質は元素の組み合わせでできている。ゆえに私たちの知らないところで歴史や文化に深い影響を与えているのだ。古代エジプトやアステカで富と権力の象徴とされた金などの元素は時代とともにどう移り変わってきたのか。クリスティーがトリックに用いた毒物、コクトーが冥界の入口を表現した液体の鏡とは?元素周期表の考案者メンデレーエフが熱中した趣味とは?古今東西の逸話を満載した科学ノンフィクション

目次

第1部 力(エルドラド;金より白金;貴い金属の卑しい発表;赤土色のさび;元素売ります;炭焼き党あれこれ;プルトニウムといっても;メンデレーエフのスーツケース;液体の鏡)
第2部 火(「硫黄号」の周航;おしっこのPはリンのP;「緑色の海の下で」;「人道主義のナンセンス」;弱い火;私たちのラジウム夫人へ;ディストピアの夜光;蒼ざめた馬のカクテル;太陽の光)

著者等紹介

オールダシー=ウィリアムズ,ヒュー[オールダシーウィリアムズ,ヒュー] [Aldersey‐Williams,Hugh]
1959年ロンドン生まれ。ケンブリッジ大学で自然科学を学ぶ。科学のほかデザイン、建築分野を扱うジャーナリストで、それらをテーマにした著書多数。ヴィクトリア・アンド・アルバート博物館の展示およびロンドンのウェルカム・コレクションのキュレーターも務めている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

瀧ながれ

24
元素周期表を、実物を並べて作ろうとするエピソードがときどき挟まって、それがとても気になった。巻末に周期表が載っているけど、わたしはまじまじと見たことはないし、改めて見てみても、半分は聞いたことがない単語だし、残りの大半は聞いたことはあってもよくわからない。それらについて、科学的な解説じゃなくて、いつ発見されたか、どんな歴史をたどったか、物語のなかにどう登場するか、といった文系にも興味深いお話をしてくれる本。とても理解しやすくおもしろかった。さまざまな研究の結果が戦争を変化させてゆくのは、なんとも切ない。2017/05/11

やいっち

22
「古代ギリシア・ローマ、イスラーム世界、および18~19世紀頃までのヨーロッパ」では、「火・空気(もしくは風)・水・土の4つの元素から構成されるとする思想」が支持されてきた。中国では、「万物は木・火・土・金・水の5種類の元素からなるという説」つまり、五行思想(説)が根幹にあった。中国の金とは、「土中に光り煇く鉱物・金属」がイメージされているようだ。2017/05/22

こーた

21
メンデレーエフが考案した元素周期表は、100種類以上もある元素を規則的にならべた一覧表である。万物の根源たる元素が無数にある、というのも奇妙なはなしだが、その性質を体系的に理解できるのは周期表のおかげであり、いまでは化学をまなぶうえでの根幹となっている。だが一方で、その体系化があまりにも明快でありすぎたために、元素固有の色は消え、ひとによっては複雑怪奇な暗号表のような印象を与え、化学ギライを生み出す一因にもなっている。この本は、無味乾燥な元素に色を戻し、周期表を再定義する試みである。→2017/04/26

garyou

2
化学的な知識がなくてもおもしろい。文学とか芸術とか歴史とか、そういう方面の知識があった方がおもしろい本なのかもしれない。読んでいて、理科の実験のことを思い出した。教師から得体の知れない液体の入ったビーカーを渡されて、どんな元素が入っているのか同定するという実験だった。教師は思うような水溶液が作れなかったらしく、時間も足りなくてほとんどなにが入っていたのかわからなかった。この本を読んだいま、あの実験を再現できたらと狂おしく思う。2018/05/11

Y. Takahiro

1
最高に面白い。前半がやや冗長な文章だが、後半から下巻に渡って盛り返す印象です。好きな元素の解説になるとテンションが上がる。2018/12/29

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