内容説明
彼女は五重人格だった。そのうちのひとり春香は、自分は主人格の肉体を借りて生きている存在だからまぼろしの女だといって嘆く。そんな春香に失意の青年・滝英一は魅かれてゆくが、もうひとりの人格は凶暴だった―果たして春香と英一の恋の行方は?連続殺人犯はだれ?誘拐された少女は無事救出されるのか?多重人格の不可思議さ、意表をつく巧妙な展開、全編にみなぎるサスペンス。そして衝撃的な結末へ―現代社会の病理と孤独、不安の現代人の心理を掘りさげながら、いきいきとした人間描写が読者を魅了する。
著者等紹介
安達勝彦[アダチカツヒコ]
本名・安達勝弘。1938年大阪市生まれ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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