内容説明
「Xn+Yn=Znは、nが2より大きいとき、自然数解をもたない」。この、17世紀に生まれたわかりやすい「定理」は、300年のあいだ数学者を魅了し、鼓舞し、絶望へと追いこんだ極めつきの難問だった。それはいかにして解かれたのか…一つの定理が証明されるまでの道のりと、古今東西の数学者群像をからみあわせ、一大ドラマへと織りあげた本書は、専門知識がないあなたに数学研究の面白さの一端を追体験させてくれます。
目次
1 史上最大の難問が解けた!?
2 フェルマーの問題のルーツ
3 近代数学の巨人たちの遺産
4 数学は革命の馬車に乗って
5 日本人数学者の早すぎた夢
6 二〇世紀数学、最後の闘い
著者等紹介
アクゼル,アミール・D.[アクゼル,アミールD.][Aczel,Amir D.]
カリフォルニア大学バークレー校にて数学を専攻。オレゴン大学で統計学の博士号を取得。現在はベントレー大学の統計学助教授として活躍するかたわら、The American Economistなどの雑誌に論文、記事を執筆する
吉永良正[ヨシナガヨシマサ]
1953年生。京都大学理学部(数学専攻)および同大学文学部哲学科卒。サイエンスライター
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