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ハヤカワ文庫
ニワトリの歯―進化論の新地平〈上〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 310p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784150502195
  • NDC分類 467.5
  • Cコード C0145

内容説明

チョウチンアンコウの雄はなぜ雌のわずか10分の1の大きさしかないのか。6000万年前に失われたニワトリの歯がどうして再生できるのか。車輪を持つ生物がいないのはなぜか。ハイエナが雌雄同体であるというのは本当か?…進化学者グールドの綴る文章は、このように具体的な生物・事物にこだわる時が最もおもしろい。興味深い事例を満載して、専門家から一般読者までの幅広い支持を受ける好評科学エッセイシリーズ第3弾。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

おさむ

45
NHKの「ダーウィンが来た」は様々な生物に秘められた生命の神秘を紹介してくれる大好きな番組です。本著は、その「大人版」とも言える進化生物学エッセー。チョウチンアンコウのメスに付着して生きる小さなオス。チョウやガの幼虫に寄生する寄生バチ。巣から年少のヒナを追い出すアオアシカツオドリ。アリやハナバチに見られる不妊メスのカーストの存在。ブチハイエナの両性具有伝説の正体。車輪のような機能を持つ大腸菌の鞭毛。ニワトリの胚組織に残る歯を形成する能力‥‥。目からウロコの話ばかりで、楽しめます。下巻にも期待。2017/04/23

那由田 忠

15
鳥は始祖鳥と違って歯を持たないが、マウスの組織を胚に移植することで大臼歯のようなものを出現させた実験がある。一つの指しかないウマに三本の指を持つものが先祖返りで誕生する。遺伝子に可能性が残っているのだ。ダーウィンは死ぬ一年前にミミズの本を書き、ミミズが土を食べて栄養分を取り出し、残りを排出することで土の粒子が細かくされて腐食土になることを示す。その方向は一方向で確実に進む。土中に住む大量のミミズが地形を低くなだからに変えるのである。地面に落ちた石は長い間に土中に沈むのはそのためだ。生物が環境をつくる!2016/10/10

うえ

7
「ダーウィンはミミズが腐植土を形成するということを我々に納得させるために、二通りの重要な論法を使った…ミミズはその仕事をこなせるほど広い面積にわたって大量に、しかも地中深くまで存在することを証明する…そして…一見したところ劣悪とも思える環境にも想像以上にたくさんすみついていると主張する」「ダーウィンは100ページを費やして、ミミズは葉のどちらの端から巣穴に引き込むかを調べる実験について述べている。ここにもまた我々は、明白なテーマと隠れたテーマを見てとることができる」隠れたアフォーダンスのテーマ、、2015/06/18

塩崎ツトム

5
非業の死を遂げた、ソヴィエトの知の巨人ヴァヴィロフ博士の、遺伝学者としての功績にスポットライトを当てた話が、個人的に感慨深かった。2015/03/09

黒い森会長

2
15編のエッセイ。主に進化論関係。いくつかは科学史関係。ウィキでは、いろいろと批判があるようだが、書いてあることは、すごくまともである。今西進化論よりは親近感が持てる。問題点は、個体の自然淘汰だけでなく、遺伝子間や種全体での淘汰を考えたり、発生と進化を結びつけるところか。大進化小進化という概念も、正統派進化論とそんなに矛盾するとは思えないんだが・・・2014/12/21

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