感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
鐵太郎
5
1945年3月21日水曜日のベルリンの町の描写から始まります。戦争が始まった1939年、ベルリンの人口は432万1000人だったそうです。しかしその後、戦闘での死傷者や男女の徴用などを経て、1943年から44年にかけて100万の市民が自発的に疎開しました。45年の1月には、ベルリンの人口は290万と推定されていますが、3月半ばの現在は軍当局による推定では、ベルリンの人口は約270万人、そのうち200万人以上が女性とされていたそうです。しかしその推定も怪しい。ここで最後の戦闘が始まります。2011/07/24
dexter4620
1
豊富な登場人物が物語を分かりづらくさせる一方、多角的な視点からベルリン防衛戦に向かう過程を描写する前編。特に防衛の指揮をとる人物がナチの著名な人物とぶつかり合いながら戦力確保に励む後半が興味深い。組織論がどのように先頭に影響するか?ドイツ軍の悪名高い佞臣の動きも必見。2024/04/15
ホッケうるふ
1
膨大な人物の多角的視点からベルリン陥落までの1ヶ月半を見事に捉えている。1966年という冷戦真っ只中とは思えぬソ連側の証言も充実。しかし市街戦の描写は濃密と言うほどではなかった。読み終わるまでベルリン陥落1945と混同していた。しかしこの大著が後に影響を与えて様々な文献や証言を続かせるきっかけになったのだと思う。2013/05/01