出版社内容情報
オズの国の「悪い魔女」と呼ばれたエルファバの幼少期に起きた事件とは? 映画・ミュージカル『ウィキッド』ファン必読の前日譚
内容説明
のちに“西の悪い魔女”と呼ばれる女性の知られざる少女時代。生まれつき緑色の肌をもつエルフィーは、家のなかで孤立していた。家族との旅の途中、彼女は不思議な猿と出くわす。〈猿〉は、彼女の歌声が自分を呼び寄せたと語る。言葉を話す〈動物〉なんて、父親の語る世界には存在しなかった。まだ知らない世界がある―このとき芽生えた予感は、やがて妹が危機に陥るとき、確信に変わる。『ウィキッド』原著者による前日譚。
著者等紹介
マグワイア,グレゴリー[マグワイア,グレゴリー] [Maguire,Gregory]
1954年、ニューヨーク生まれ。小説家。1978年に児童書The Lightning Time(未邦訳)でデビュー以来、子ども向けと大人向けの作品を数十作執筆。児童文学の古典『オズの魔法使い』に着想を得て、前日譚である『ウィキッド』を1995年に発表
市ノ瀬美麗[イチノセミレイ]
翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
moon-shot
3
「ウイキッド」の前日譚で、西の悪い魔女エルファバの幼少時代のお話。と言いつつも、私は映画もミュージカルも観ていないので、ほぼ白紙状態で物語を読んだら典型的なダークファンタジーだった。つまり登場する「子供」は全て抑圧されている大人のメタファーで、そこから解放されるためにみんな闘えよと言うことなのだ。その考え方、必ずしも嫌いではないんだけど、正統性を出すためにマイノリティとか障害とか毒親とかてんこ盛りで来られると何だかなあ。終わり方もどうしても「続く」感があって独立した物語として読むのはやや無理がありました。2025/07/14
Nozomi M
3
エルフィが良い大人に出会えてよかったなあ2025/06/20
山中鉄平
1
ウィキッドというお話しに出てくる魔法使いの幼い頃のお話しらしい。ウィキッドはミュージカルにもなっているようだが小説も読んだことはないしミュージカルも見たことはない。読んだり見たりしていればこのウィキッド・チャイルドはさらに面白かったろうが、そうでなくても十分楽しめた。宝石のごとく美しく、煌めいて、深淵な言葉がそこかしこに散りばめられていて時に考えさせられる。主人公の心情の揺れ動き、取り巻くキャラクターの声などどれを取っても素晴らしい、と感じた。2025/06/09
シナモン
0
エルファバがシズ大学に入るまでのお話。子ども時代を知ってエルファバがますます好きになりました。「歌が上手い」設定は後付けのような気がしますが。2025/07/09
なおき
0
オズシリーズの西の悪い魔女の前日譚。その出自、機能不全な家族、緑色の肌。それでもまだ前に進もうと大学進学を決意するまで。 2025/05/27