出版社内容情報
英国外務省勤務のジャスティンは妻とともにナイロビに赴任したが、ある日、妻の死体が発見される。その背景には国際的陰謀が……
内容説明
ナイロビの英国高等弁務官事務所に勤める、礼儀正しく誠実な外交官ジャスティンの妻テッサが惨殺された。現場からは、彼女と行動をともにしていた医師が姿を消しており、マスコミは痴情のもつれによる犯行だと報じた。ジャスティンは妻を信じ、自ら真相究明に乗り出すことを決意する。テッサの遺したデータから、彼女が世界的な製薬会社の不正を追っていたことが明らかになるが―スパイ小説の巨匠の傑作がついに復刊!
著者等紹介
ル・カレ,ジョン[ルカレ,ジョン] [le Carr´e,John]
1931年イギリスのドーセット州生まれ。オックスフォード大学卒業後、イートン校で教鞭をとる。東西冷戦期にイギリスの諜報機関MI5に入ったが、MI6に転属し、旧西ドイツのボンにイギリス大使館の二等書記官として赴任、その後ハンブルクの総領事館に勤務した。1961年に『死者にかかってきた電話』で小説家としてデビュー。2020年12月死去
加賀山卓朗[カガヤマタクロウ]
1962年生、東京大学法学部卒、英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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stobe1904
20
【ジョン・ル・カレ復刊】ケニアに駐在している外交官ジャスティンの妻テッサが運転手とともに殺害され、残されたジャスティンはテッサが多国籍製薬会社の不正行為を調査していたことを知ることになるが…。数十年ぶりのル・カレ作品だが、じっくりと登場人物を掘り下げ、少しづつ事の核心に迫っていく筆致に改めて熟練の技を感じる。読み急ぐことなくじっくりと下巻を楽しみたい。2024/09/15
聖龍
7
若くて美しい妻テッサを惨殺により失った庭いじりが好きな外交官ジャスティンが妻の死の謎を解き明かすために奮闘する物語。舞台はケニア。テッサはアフリカを食い物にしている先進国の製薬関連企業の闇を追求して何者かに殺された。志を同じくして常にテッサと一緒に行動していたアフリカ人男性医師アーノルドもテッサ惨殺と同時に行方不明となる。テッサは色情狂であったかの様な噂が流れる中、ジャスティンは妻の潔白を信じアフリカに渦巻く巨大企業の陰謀に立ち向かう。ただ噂どおり読みにくい。特に皮肉に溢れた会話の部分。粋と言えば粋だが。2024/10/04
shiggy
3
最初はどういう話なのかちょっと解りづらいが、途中から陰謀が少しずつ見えて来てからは面白くなる。どういう結末になるのか、下巻が楽しみ。2024/09/26
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