ハヤカワ文庫NV<br> 見捨てられた者たち

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ハヤカワ文庫NV
見捨てられた者たち

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  • サイズ 文庫判/ページ数 400p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784150414900
  • NDC分類 973
  • Cコード C0197

出版社内容情報

マフィアの息子レオと、銀行員の息子マルチェッロ。かけがえのない友情で結ばれた二人は数奇な運命によって翻弄されていく……。

内容説明

ナポリの犯罪組織カモッラのメンバーの父とイタリア系アメリカ人の母を両親に持つレオ。銀行員の父と専業主婦の母という典型的な中流家庭に育ったマルチェッロ。本来なら交わるはずのないふたりの人生が出会ったとき…太陽と海と犯罪の街ナポリを舞台に、それぞれのルーツ、家族の歩んだ道のり、降りかかる幾多の試練など30年に及ぶ数奇な軌跡を、精緻なモザイク画のごとくに描き出したポルタ・ドリエンテ文学賞受賞作。

著者等紹介

ヴィルジーリオ,マッシミリアーノ[ヴィルジーリオ,マッシミリアーノ] [Virgilio,Massimiliano]
1979年、イタリア、ナポリの生まれ。大学では教育科学を専攻し、長年ソーシャルワーカーとして働いたのちに、作家、脚本家、ジャーナリストに転身した。2008年発表Pi`umale che altro(限りない悪)は、イタリア北部エミリア=ロマーニャ州ゾッカの文学賞、および国営放送のラジオ書評番組『ファーレンハイト』において最優秀作品賞の候補となった。2014年発表の2冊目の小説Arredo casa e poi m’impicco(家を飾ってから首を吊る)でアレーナ賞を受賞。2017年に発表された『見捨てられた者たち』もポルタ・ドリエンテ文学賞を受賞し、コルティーナ賞の最終候補作にも選ばれてベストセラーとなった

清水由貴子[シミズユキコ]
上智大学外国語学部卒、英語・イタリア語翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

ナミのママ😴休憩中🏥

60
銀行員の息子がギャングの息子と出会ったのは6歳。そこから始まる30年に渡るストーリー。帯のこれだけを見るとありふれた感じだけれどミステリーではない。そして舞台はイタリア。巻頭は少年2人を中心に進むが次第にその家族・父親の物語になっていく。慣れるまで少し読みにくかったのはその時代のイタリアの情勢がわからなかったかもしれない。大きな事件が起こるわけでなく淡々と流れていくのだが描写が丁寧に書かれている。作者は脚本家でもあるようだ。最後。ああ、ここに流れつくのか。2022/02/28

星落秋風五丈原

31
銀行員の息子とマフィアの一員の息子。前者は善良で後者はワル。正反対ながら親友になるが両者の親の行動が子供達にも影響を。SMに嵌って設定でカタカナで“シバリ”と出てくる。2023/01/17

シキモリ

25
ギャングの息子と銀行員の息子、全く異なる出自を持つ二人が歩んだ三十年間を描くイタリアの文学作品。帯の惹句にある通り、二人が育む友情物語かと思いきや、銀行員の父親が矢鱈と出過ぎるので、これは一体何ぞや…?と思いながら読み進めていくと、物語の後半で漸く合点がいく。父と息子の関係性も今作を彩る重要なファクターとなっている様だ。二人が辿る数奇な運命は、私的には何処かポール・オースターの小説を連想させる部分もあったりする。原題の「アメリカ人」だとタイトルの意図が伝わり難いので、この邦題が確かに一番分かり易いのかも。2022/02/27

hikarunoir

11
煌めく少年時代。出自の違いから裂かれる。精緻な器が落ちて粉々になったかの筋運び。父子や組織がかつての少年を襲う因果。組み立てる読み手の愉悦。2024/07/05

スイ

10
うーん、リアリティをどの程度出そうとしているのか、距離を測りかねて上手く入り込めなかった。 戦後イタリアの流れをもっとわかっていたら、ぐっと楽しめたのかも。2022/03/20

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