内容説明
世界一と評されるインターネット企業、サークル。広々とした明るいキャンパス、信じられないほど充実した福利厚生、そして頭脳と熱意と才能をかねそなえた社員たちが次々に生み出す新技術―そこにないものはない。どんなことだって可能なのだ!サークルへの転職に成功した24歳のメイは、新生活への期待で胸をいっぱいにして働きはじめるが…。エマ・ワトソン主演映画化。SNSとウェブの未来を予言するサスペンス。
著者等紹介
エガーズ,デイヴ[エガーズ,デイヴ] [Eggers,Dave]
1970年生まれ。シカゴ近郊で育つ。イリノイ大学中退。1998年に出版社マクスウィーニーズを創立。2000年に発表した初の著書である回想記『驚くべき天才の胸もはりさけんばかりの奮闘記』がピュリッツァー賞最終候補になり注目を集める。2012年に刊行された『王様のためのホログラム』(早川書房刊)は2016年にトム・ティクヴァ監督、トム・ハンクス主演で映画化された。2013年に発表した『ザ・サークル』も批評家に高く評価された
吉田恭子[ヨシダキョウコ]
1969年生、ウィスコンシン大学ミルウォーキー校英文学科創作専攻博士号取得、作家、翻訳家、立命館大学文学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
メイ
23
もはや複数のパスワードやIDは必要なくなった。サークルが開発したトゥルーユーというシステム上の信条は、起こったことは全て知らされるべし、というもの。自身がむき出しになったネット上では不要な悪事がなくなり秩序が保たれるようになった。ネット上での世界が急速に広がる中、メイの元カレは彼女に言う「僕は君と直接話したいんだ、第三者越しに僕の事を詮索しないでほしい」そんな言葉を今さら現代に持ち込むなんてというメイは 心にかすかな違和感を感じている自分に気付くのです。2018/05/03
RIN
21
トムハンクスの無駄遣いと言われた映画の原作。世界一のIT企業サークルに転職した24歳のメイ。仕事内容はともかく、福利厚生?が王族並みに充実し過ぎる(笑)憧れの企業。働き始めたメイに会社が求める情報の共有化がえげつない。読んでいるだけで神経が参ってしまうような絆の強要。行き過ぎた技術の進化は、先端であればあるほど時にカルトじみているものだし、反発する対極の生活習慣を愛する人々との対立も先鋭化するもの。この後、どう展開するのか楽しみ。そして、マーサーの言に共感する自分はアナログ人間なのだとしみじみ(^_^;)2019/08/03
紅咲文庫
12
Web上の個人情報を統括するOS(トゥルーユー)を開発した企業「サークル」へ入社したメイ。大学時代のルームメイトであるアニーは同企業の幹部。サークルの開発した技術により、ネットへの参加は完全に本人と認識された状態でのみ可能になっている。サークルの活動は透明性を盾にして、世界中のあらゆる場所へカメラを設置(プロジェクト名:シーチェンジ)し、政治家の活動も全てカメラ越しに公開され、子どもの骨にチップを埋め込む(チャイルドトラック)。サークル内は社員のためにという設備がてんこ盛りだが、社交的であること(→続く2021/08/01
読書熊
11
シェアは善、イイネは善、オープンは善。本当に?問い掛けるディストピア小説です。下巻に向けて高まるドライブ感2017/12/05
紗窓ともえ
11
上昇志向の女の子。機転も働き、活動的でもありますが、他方平凡でもあるのですが…何と言うか、理想の就職先に順応すべく努力することで自ら洗脳されてしまうの?彼女の蔑む元彼が遥かに真実に近いことを話しているのに戯言にしか聞こえないなんて…2017/11/25
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