内容説明
Nanigen社の犯罪を知り、わずか二センチの体に縮められてしまった七人の大学院生。凶暴な生き物が無数に蠢くハワイの密林に放り込まれた彼らは、専門知識のみを武器に決死の脱出を図る。一方、同社周辺で続発する事件に不審を抱く警察が動き始め、行方不明の院生らを気づかう謎の人物も現われる。このピンチを切り抜け、若者たちはもとの身体に戻ることができるのか。大自然への畏怖に満ちた、ベストセラー作家の遺作。
著者等紹介
酒井昭伸[サカイアキノブ]
1956年生、1980年早稲田大学政治経済学部卒、英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Bugsy Malone
67
悪役の性格が解り易すぎたり、展開が都合良すぎたりはするものの、縮小化した目で見た昆虫達の描写や闘いの場面は中々のもの。「ジュラシックパーク」を昆虫版にして「ミクロキッズ」を足してライトに仕上げた冒険物といった感じで、気軽に楽しめた作品でした。欲を言えばもう少し科学的に煮詰め、生物も沢山出して貰えれば良かったかなと。その辺りはクライトンと「ホット・ゾーン」のプレストンという組み合わせにしてはちょっと惜しい気がしました。2017/01/19
塩崎ツトム
9
ご都合主義だのなんだのと文句をたれつつ、結局イッキ読みしてしまった。うん、やっぱりナニジェン社の人間が者の内情をディスクローズする動機とか、色々と虫が良すぎてもやっとする場面が多い。まあ、そんなこといちいち言っていたら、そもそも人間を縮小化すること自体、リアリティもへったくれもないんだけど、物理的リアリティと物語的リアリティは別物だから。2015/12/12
キーツ(Nob Arakawa)
9
面白いテーマでありよく出来た作品であったのだけれど、クライトンならばもっと緻密に科学的バックボーンを積み重ねる部分をかなり端折ってエンタメ性に重きを置いて完成品に仕立てられた印象が強かった。ただ、こよなく愛した作家の遺作故に思い込み補正も激しいのは自覚している。個人的には勝手にクライトンを継ぐのは藤井大洋だと決め付けている。むろん異論は認める。2015/04/15
赤い熊熊
6
ほとんどプレストンが書いたのでしょうか、下巻のかなり始めのほうで、えっ⁉︎っいう思いがけない事が起こります。さて、モノを縮小する架空の技術について、クライトンはどんな設定を考えていたのでしょうか。2015/03/31
かんとり
5
クライトンにはそれほど明るくないですが、「プレイ」や「スフィア」のようなえたいの知れない怖さじゃなく、ミクロの世界のアドベンチャー物ですな。悪者がハッキリしているので分かりやすい! 笑 主人公(と思っていた)がさっさと居なくなるのが驚きでしたが、じゅうぶん楽しめました~♪2015/04/09