出版社内容情報
ナポレオンの英本土侵攻が進む中、キッドと親友レンジはそれぞれ陰謀に巻き込まれる。
内容説明
ナポレオンのイギリス本土侵攻の準備が着々と進む中、愛する女性を失った悲しみに沈むキッドは、命令を受け、チャンネル諸島戦隊に加わった。チャンネル諸島は平隠な場所で、これは一種の流罪ともいえたが、意外にも戦隊司令官は赫々たる戦歴を持つソーマレズ提督だった。キッドは偵察任務に力を尽くすが、やがて悪辣な罠にかけられてしまう。そして親友のレンジもナポレオンを標的にした巨大な陰謀に巻き込まれていく。
著者等紹介
ストックウィン,ジュリアン[ストックウィン,ジュリアン] [Stockwin,Julian]
1944年イギリスのハンプシャーに生まれる。15歳でイギリス海軍に入隊するが、両親のオーストラリア移住にともないオーストラリア海軍に移った。下士官で退役後、教育心理学とコンピュータを学び、その後イギリスに戻る。1997年からギルフォード・カレッジでソフトウェアのプログラミングをパートタイムで教え始め、同時に執筆活動を開始した。2001年に“海の覇者トマス・キッド”シリーズ第1作『風雲の出帆』でデビュー後、たちまちのうちにベストセラー作家の仲間入りを果たす
大森洋子[オオモリヨウコ]
横浜市立大学英文科卒、英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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鐵太郎
6
前回のお話で提督の娘をふって恋した庶民の女性に結婚を誓ったキッドくん。しかしその娘があっけなく事故死してしまう。その悲惨な状態から、粗暴かつ残酷な艦長となってしまうのですが、親友レンジのおかげでなんとか人間らしさを取り戻したら、いきなり密輸の罪を着せられて艦長職を追われてしまう。 職もなく海軍を追われたふたりは、どうするのか。 ──ふむ、無理な展開はあるがお見事。こう言う終わり方もあるのか。次巻が楽しみ。2014/08/09
とらやん
4
ボライソーがもはや円熟の域に達しているのに対して、 キッドはまだまだ若く、欠点も多い。 でもその分躍動感があって楽しませてくれます。 まだスプール艦の海尉艦長だしね。 今回は陰謀に巻き込まれ、海軍を追われて なんと私掠船の船長になって活躍してしまいます。 やっぱり帆船物は面白いなあ。 早く次を訳してくれないかなあ。2014/06/15
沼田のに
2
何となくシリーズは完結しているものだと思って読んでたけど、まだだった。著者ノートには何回も全13巻の予定とかいてあったしな。英国の公認の私掠船といったって海賊船にほかならず、そのシステムは善悪を超えて政治的な経済行為ということを習った。世の荒波にもまれて海尉艦長トマス・キッドは海賊キャプテン・キッドに変身して蘇る。あと4巻はあと6年くらい掛かるのかな。7/102015/03/10
livres
2
映画化の言葉につられて借りてみたけど。読みづらいのは、慣れてないから? 2014/08/07
fourthwindow
1
ホーンブロワーから続く帆船時代の英国海軍出世物語。提督までの道のりはまだ遠い。いまだにCommanderだし。と思って調べたら、未訳が7冊。翻訳を待たずに読むべきか・・2016/09/10