内容説明
豪勢な夏を過ごすため、いい別荘を持つ男ばかりを選んでつきあってきたモデルのジェイニーが、自力で別荘を得るまでを描く「いちばん快適な夏」ほか、コラムニストなど華やかな境遇の女性たちを主人公とした全４篇を収録。美貌、富、男、名声と現代女性の求めるものは際限なく、その先にあるものも定かではない。それでも何かを目指し続ける哀しくも愛すべきＮＹの女たちを、乾いたユーモアと鋭い視点で切り取った短篇集。
著者等紹介
ブシュネル，キャンディス［ブシュネル，キャンディス］［Ｂｕｓｈｎｅｌｌ，Ｃａｎｄａｃｅ］
１９５９年コネティカット州生まれ。ライス大学卒業後、フリージャーナリストとして『ニューヨーク・オブザーバー』紙や『ヴォーグ』誌などで活躍。ニューヨークの女性たちのセックスライフをインタビューしたノンフィクション『セックスとニューヨーク』（ハヤカワ文庫）はベストセラーとなり、それをテレビドラマ化した「ＳＥＸ ＡＮＤ ＴＨＥ ＣＩＴＹ」は日本でも一大ブームとなる。２００２年、１０歳年下のバレエダンサー、チャールズ・アスケガード氏と結婚。ファッションリーダーとしても有名で、その美貌とウィットのきいた小説で人々を魅了している。ニューヨーク在住
古屋美登里［フルヤミドリ］
早稲田大学教育学部卒、翻訳家、エッセイスト（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
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感想・レビュー
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くさてる
17
「SEX AND THE CITY」で有名な著者の短編集。若く美しい、権力や仕事を持っている、有名なセレブ、そんな女性たちが、それでも、満たされないまま生きている。派手な生活の空虚さと切なさ、パートナーとのディスコミュニケーションが胸に迫る、苦い味のするお話ばかりだけど、読後感は悪くない。それは、その女性たちの奥にあるピュアさのようなものの存在を感じるから。そして最後の「イギリスの男たち」はユーモアもあって楽しかった。良かったです。2020/10/24
バーベナ
3
私は満たされている、とアピールするためには、やらねばならないこと、練らなきゃいけない戦略が多くて、いや～キツイ生き方だわ。でも、その華やかさへの努力は格好悪くても、カッコいいと思う。2017/06/26
wealth
1
中古。ブシュネルってこんな暗い話書くんですね。「最高の生活」の息苦しさったらなかったです。最後に金銭的な棚ボタはあれど、ハッピーになった人がいたかというと…微妙。特に「とても大きな出来事」の夫婦。一足しか履けないのに沢山靴を持ってるカバーが、虚飾の虚しさを語っています。そういえば赤い靴履いた女の子って靴に踊らされて止まらなくなっちゃったんですっけね…。最後の一編、アメリカ人が自分世界一って思ってるってのがよく出てて、この語り部、日本人にしたら吉本ばななとかのこじらせ恋愛小説家なんだろうなぁ、と思いました。2016/03/27
hina
1
『最高の生活』のサスペンス感が面白かった。2014/09/22
まーちん
1
最後のエピソードが1番短かったけど1番読みやすくてよかった。結局みんな自分のもっていないものが欲しいってこと。欲は尽きないのねぇ2010/12/15
