内容説明
ニューヨーク五大ファミリーを巻きこんだ全面戦争は、コルレオーネ家の長男ソニーの死によって終結した。ドン・コルレオーネはシシリーに潜伏していた三男マイケルを呼び戻す。やがてファミリーの後継者となったマイケルは、ドンが死を迎えると直ちに壮絶な復讐戦を開始した…アメリカを陰で支配する巨大組織マフィア。現代社会が喪失した血縁と信頼による絆がそこにはある。愛と血と暴力に彩られた壮大なる叙事詩。
著者等紹介
プーヅォ,マリオ[プーズォ,マリオ][Puzo,Mario]
1920年ニューヨーク生まれ。第二次世界大戦に従軍した後、コロンビア大学などで学ぶ。1969年発表の『ゴッドファーザー』は世界中でベストセラー。その後も、ベストセラーを次々と発表。また脚本家として二度のアカデミー賞を受賞した。1999年7月に、心不全のためロングアイランドの自宅にて死去
一ノ瀬直二[イチノセナオジ]
1923年生、1957年早稲田大学英文科卒、英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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遥かなる想い
222
下巻も懐かしいシーンが続く。 暴力と家族愛に溢れたこの物語.. 非情なまでの組織の長としての マイケルの成長は 当時のひとつのアメリカ の姿だったのかもしれない。長男ソニーの死、 マイケルのシシリーでの出会いと別れ、 そしてヴィトーの死.. 数々のシーンが鮮明に蘇るが 落ち着いて原作を 読むと映画とは違う懺悔の風景が見えてくる 気がする..そんな読書だった。2017/05/22
ケイ
118
映画でもそうだが、冒頭の結婚式には少し浮いて見える無邪気な明るいカップルの二人が、一人は家族への愛から、一人は男への愛から、決心してその身を投じていく凄みがこの作品を只ならぬものにしていく。映画のキャストでは、役者の美醜が登場人物の雰囲気を左右するものだと思う。映画で見ているより、ケイは美しくシャープに、トムはハンサムでかげのある男のイメージが強くなった。マフィアの美をこれだけ描けた作品が他にあるだろうか。2016/01/15
まふ
104
凶弾に倒れたドン・ヴィトーの療養と復活後の全米マフィア平和会議の開催、長男ソニーの活躍と死、三男マイクのドンへの道などの重要なエポックが簡潔な文章によって手に取るように描き尽くされる。中でも全米マフィア会議はある意味圧巻の場面であった。裏切りはとことん報復を受ける世界、その因果を徹底するのがドンの力量であり、マフィアの世界の掟である。これを冷静に実行してゆくマイクの「変貌」ぶりに驚嘆する。映画は最後の場面を除いてこの原作をほぼ忠実に再現していたことを改めて認識した。⇒2025/11/17
ぴー
101
上下巻とも読み終わり。ゴッドファーザーは映画で何度も鑑賞しているが、今回は思いがけず小説を貰ったため読んでみた。読むまでは正直、映画のシーンが強く残っているため楽しめるかなー…?と思っていたが、小説も大変素晴らしかった。ドンとマイケルのカッコよさは健在。特に、五大ファミリーの会合の際のドンの華麗な立ち振る舞い、マイケルの賢さやクールさは文章からでも十分伝わってきた。また小説の方が映画に比べて、登場人物がそれぞれ何を考えているのかが掴みやすかった。結論、ゴッドファーザーは映画・小説ともに名作でした。2025/12/21
ねりわさび
92
イタリアンマフィアによる米国での興亡を描いた長編小説。コッポラによる映画原作でもあり、映像作品よりさらに細やかな舞台描写があるため面白い。微妙にキャスティングやストーリーも映画に準じず変化しており読み応えあり。かなり尺は長いのですが楽しめました。面白かったですね。2023/03/03




