内容説明
ある日建築家ブラッドの前に、幼いころに行方不明になった弟が突然現われた。喜びに包まれるブラッドだったが、一緒にキャンプに行った山の中で、思いもかけず弟にいきなり断崖から突き落とされてしまう。半死半生で生還したものの、すでに彼の妻子は弟に連れさられて姿を消していた。愛する家族を取り戻すため、ブラッドは肉体を鍛え、すべてを投げうって立ち上がった!新生マレルが男の闘いを熱く描く傑作冒険小説。
著者等紹介
マレル,デイヴィッド[マレル,デイヴィッド][Morrell,David]
1943年カナダのオンタリオ州生まれ。ペンシルヴェニア大学でアメリカ文学を専攻し博士号を取得。アイオワ大学で教鞭をとるが、そのとき発表した処女作『一人だけの軍隊』(1972)が映画「ランボー」の原作となり、一躍ベストセラー作家となった。その後も冒険小説の傑作を発表し続けるが、1987年に愛息を病気で亡くしたときの悲痛な体験をもとに書いた『蛍』がキング、ヴァクスらから惜しみない賞賛を受ける
山本光伸[ヤマモトミツノブ]
1941年生、国際基督教大学歴史学科卒、英米文学翻訳家
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感想・レビュー
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Tetchy
78
これは喪った物を取り戻そうとして奪った男と、奪われた物を取り戻そうとして奮闘し、奪還したが、喪った物までは取り戻せなかった男たちの、哀しき兄弟の話だ。幼い頃に自分の軽率な振る舞いで神隠しに遭った弟が、あることをきっかけにふいに訪れるが、なんと家族を連れ去ってしまう衝撃の展開に。特に弟が自分たちの家族と楽しく交流している矢先のこの展開は何か人間の底知れぬ心の底の闇を知らされる思いで戦慄を覚えた。その後の展開も一筋縄でいかないマレルの作品。家族について色んな要素が盛り込まれた復讐劇には哀しみしか残らなかった。2018/03/25
tai65
4
星4・52019/04/16
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