内容説明
ポートランドの弁護士ベッツィは破格の報酬で、建設会社の社長から、起訴された時には弁護するよう依頼された。その直後、彼は連続女性失踪事件の容疑者として逮捕されてしまう。十年前、ニューヨークでも今回と同様、現場に薔薇が残される失踪事件が起きており、彼と二つの事件との関係が疑われたのだ。やがてベッツィの身辺に危険が迫り、裁判の行方は混迷を極める。二転三転するダイナミックな展開の傑作サスペンス。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
goro@the_booby
65
読み始めた瞬間から最後まで目が離せない、手も離せない。まるで映画を見ているかのような物語の展開。どこで最高裁判所長官が絡んでくるのか?犯人は真犯人なのか面白すぎでしょ!もっと評価されてもいい作家だわ。見つけた時は買いですマーゴリン。2023/07/15
みやび
21
10年前に解決したはずの連続失踪事件を、未だ追っている刑事がいる。その刑事までが失踪し、相談を受けていた検事が焦って逮捕した男の、その弁護士の方が、依頼人は殺人犯だという事実をつかんでしまう。サスペンススリラーであり、謎解きミステリーであり、法廷ものであり、訳が田口俊樹なんて…。どれだけ書いてもネタバレにならない気がする。びっくりするぐらい面白かったです。2023/09/05
たらお
21
田口俊樹「日々翻訳ざんげ」で勧めていた本人翻訳の徹夜本。猟奇+法廷もの。プロット秀逸。のっけから説明無く様々な人物のエピソードが立ち上がり、何の関係があるのか分からず読み進めるうちに関係を理解。前のエピソードを確認するために何度もページを戻って確認してしまう感じの面白さ。帯にあるとおり展開は予想を覆し、二転三転する。残りページがわずかになのに、今そんな事件が起こっちゃって着地は決められるのかとハラハラしながら読んだ。知的な猟奇は社会になじみすぎていて、それが匂い立つときの嫌~な感じがこの本の醍醐味。2022/11/20
ふる3
6
再読。昔読んでめっさ面白かったと記憶してるのだけど内容を忘れたので読んだ。そしてぶっ飛んだ。面白くすぎる。冒頭を読んだだけで止められなくなった。 二転三転する巧妙なプロットが堪らない。ダライアスがやったのかやってないのか、という以外にも多くの謎が生まれそしてラストまでに全て解決する。リーガルサスペンス+サイコスリラーの大傑作だった。こういうのホント好み。同じような系統のスティーヴ・マルティニも再読したくなった。2020/05/28
せかいのはじめ
4
確かに間違いなく面白い。訳者の田口俊樹氏の「日々翻訳ざんげ」で知って、リストにあげていた本。なかなか一気に読む時間がなくて、細切れに読んだので、毎回登場人物の相関を確認するのに、行きつ戻りつしながら読んだ。おかげで後半は人物像がなじんできたので、一気に物語にひきこまれた。フィリップ・マーゴリンって面白いのねー。まいったなーまた読みたい本が増えてしまう。。2021/12/15