ハヤカワ文庫<br> さらば、わが愛―覇王別姫

ハヤカワ文庫
さらば、わが愛―覇王別姫

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  • サイズ 文庫判/ページ数 284p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784150407148
  • NDC分類 923.7
  • Cコード C0197

内容説明

京劇俳優養成所で女役として修業する蝶衣は、幼い頃から苦労をともにした男役の小楼をいつしか愛するようになる。やがて二人は花形コンビとなるが、小楼が元娼婦の菊仙と結婚することになり、蝶衣は深く傷つく。相手役に友情しか感じない小楼、蝶衣に競争心を燃やす菊仙、許されない愛を貫こうとする蝶衣―。日本軍による占領、文化大革命など、激動の中国を背景に描く愛と憎しみ。カンヌ映画祭グランプリ受賞作の原作。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

燃えつきた棒

44
陳凱歌(チェン・カイコー)監督による映画版は、ベスト10に入れるほどのお気に入りなので、遅まきながら原作を手に取ってみた。 関師匠の下で、厳しい稽古に耐えた段小楼と程蝶衣は、京劇の花形俳優へと成長する。二人の最高の当たり役が、「覇王別姫」の項羽と虞姫である。 やがて、段小楼は高級娼婦の菊仙を身受けして結婚するが、彼に兄弟子に対するそれ以上の愛情を抱いている程蝶衣は、菊仙に激しく嫉妬する。2020/06/21

シッダ@涅槃

34
映画を観て、どうしても読みたくなった本。既に絶版なのか値段が高く、図書館の相互貸借を利用。北海道立図書館所蔵。◆「革命無罪、造反有利」の文化大革命にラスト・エンペラーを観て以来興味があるためか、その時代のことは大変悲劇的だが面白く、一気に読んだ。(それまで描写にダイナミックさが欠けると思って、実はあまり夢中にはならなかった)。「紅衛兵 」はまだ10代の子供であることはショックだった。ファシズムと子供、という視点は面白いかもしれない。もしかするとオーウェル『1984年』はその視点に欠ける、と勝手に妄想。2021/02/15

6
中国語から英語、さらに日本語への訳なので、細かい表現は変わってしまっているかも?映画版が好きで、後追いで原作を読みましたが、こちらの後半からエンディングの方がより人間的な哀愁に満ちていて、映画版より良い内容だと感じました。

みなと

6
映画が素晴らしいと聞いたのですが見つけられず先に小説を。京劇というある種作り物の世界に生きる二人を戦争や革命といった厳しい現実が容赦なく押し流していくさまにハラハラしながら一気に読みました。ラストは蝶衣の幻覚じゃなかったほうが好みでしたが、どちらにしろ少し泣いてしまいました。もともと「垓下の詩」が好きなのでぜひ映像でも見たいです。2011/12/01

しば

5
10年以上前に読んだのですが、ものすんごい衝撃を受けた本です。BLでもあります。涙なくしては読めません。片づけをしていたら出てきたのでパラパラしてみましたが怖くて再読できませんでした。映画は結末が違います。原作本も映画もどちらもとても素晴らしい、というとても珍しいものです!2014/04/22

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