内容説明
シラは生きていた。秘密機関〈ディヴィジョン〉の腕利きの工作員の彼は、ナチの残党によって殺されたかに見えた。が、奇跡的に一命を取りとめ、顔も声も変えた別人として甦った。第一線に再び立つため、孤島で訓練を積んでいたシラは、ある日上司に呼び出される。そして、二人の科学者を抹殺する任務を与えられるが…。彼の前にやがて現われる怖るべき陰謀とは?大学の準教授となった弟のリーヴィ、その美しい妻メリッサ、シラと対決する強力な敵たち―多彩な人物を絡め、洒落たタッチで描くサスペンス小説の傑作『マラソン・マン』の続篇。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Koike Katsuya
2
再読。ウィリアム・ゴールドマンは映画「明日へ向かって撃て」の脚本を書いた人。「シャドー81」ルシアン・ネイハムもそうだが、脚本家が書く良い小説はめっちゃおもしろい。この小説はとてつもなく荒唐無稽の大法螺吹きな話だがおもしろすぎる怪作だ!2013/01/28
Hiroshi Takeshita
0
滅茶苦茶に面白い、という言い方は如何にも思考停止な感じである。言葉としては貧弱だし、上滑りで、伝えたい意思は伝わらず、簡単に聞き流されてしまう事の方が多い。然し乍らである。この、滅茶苦茶に面白いという言葉がぴったりな物語を他に知らない。おそらく、もう新刊では手に入らないかもしれない。この様な作品がまだまだ埋もれているのだろう。2017/09/22
sakamoto
0
ボーイ・ジョージからタイニー・ティムを連想するのが面白い。2014/05/17
kizkanta
0
あの「マラソン・マン」の続篇という触れ込みのこの本を見つけて以来、じつに30年ぶりの積ん読消化😆。浮世離れした文体で描かれた浮世離れしたサスペンス。主人公がピンチを逃れる方法も、噴飯ものな時もあるけど、なぜか憎めないというか(笑)。面白いけどぶっ飛んでるし、すべての読者にとって満足な幕切れかというとちょっとつらい。でも、この特異な作家の作品をぜひ味わってほしいと思います。2020/12/07
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