ハヤカワ文庫<br> 富めるもの貧しきもの〈上〉

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ハヤカワ文庫
富めるもの貧しきもの〈上〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 433p/高さ 16X11cm
  • 商品コード 9784150405748
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

内容説明

第二次世界大戦が終了した1945年。ニューヨーク近郊の町ポート・フィリップの貧しいジョーダーシュ家に生まれ育った姉弟の生活にも転機が訪れていた。中年実業家ボイランとの出会いから奔放な恋愛遍歴を重ねていくグレーチェン、ハイスクールの陸上競技選手で優等生の兄ルードルフ、不敬事件をひき起こし町を追われる弟トマス。自身の価値観にのみしたがい相容れない3人は、それぞれの新たな生活へと足を踏み入れていく…。現代アメリカ文学を代表する人気作家が戦後の混乱した社会を背景に壮大な人間愛のドラマを描いた大ベストセラー長篇。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

metoo

58
「夏服を着た女たち」の都会的なセンスに惹かれ、次は長編をと手にした本書。終戦時のアメリカ。ニューヨーク近くのさびれた町。ドイツ移民の父、私生児の母、美しい長女グレーチェン、思慮深い長男ルードルフ、暴走する次男トマス。このジョーダーシュ家を巡る物語。大人の男はズルい。人目をひく美しい蕾が花開く直前を、絶妙のタイミングと、未知の世界への知的好奇心擽る極上の会話とで、根こそぎさらってしまった。若い頃に読んだなら、長女グレーチェンに完全同期していた。父の秘密を知ったルードルフ、富めるものに成れるのか。続きが楽しみ2016/01/10

アメフトファン

32
第二次世界大戦中とその間のアメリカの田舎の家庭を舞台にした人間ドラマ。姉、兄、弟の個性が強く分厚い本でしたが一気に読めました。それぞれの個性に対して葛藤していく姿が人間らしくて共感出来た事が、時代や背景が違うこの物語に惹きつけられた理由なのではないかと思います。翻訳も無理がなくスラスラ読めます。間違いなくお薦めです。2016/01/31

ふぁきべ

5
優れた人間描写をする小説家だと聞いて手に取ってみたが、ここまでは期待していたほど面白くはない。やたらとセックスについての描写が多いうえにディテールにまで拘っているので、おそらく大事なポイントなんだろう。 大人が大人になり切っていない蕾をズルくかすめ取ってしまう。そしてえてしてそのズルさは経験から来るものだが、その経験は金によってもたらされたものだ。 ただ、性の話ばかりで少し飽き飽きするのは事実。 主役となっているジョーダーシュ一家はとても個性的で興味深いが、中・下巻を読み通せるかは不安になった。2019/07/19

mama nene

1
大昔「リッチマン・プアマン」というドラマが子供心にも面白かったのを思い出して読んでみました。ストーリーはまったく覚えてなかったのですが、秘密めいた過去を持つドイツ移民の父、私生児で修道院で育てられた母、そしてその3人の個性的な子どもたちをめぐるジョーダーシュ家の物語です。とにかくこの一家。家族としては全くもってバラバラなのですが、一人一人が非常によく描かれていて、描写も軽快で鋭く。。成長期の子どもたちが突き当たるものには、きっと多くの人が共感するのではないでしょうか。とにかく面白くグイグイ読まされます。2018/03/26

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