内容説明
ロサンゼルスのクリニックで恐るべき伝染病が発生した。頭痛、高熱、吐血、そして死に至る。疾病管理センターから派遣された新米女医マリッサの奮闘によって、伝染病はエボラ出血熱、人間にとってもっとも危険なウイルスが原因とわかったが、過去アフリカでしか流行しなかったものがなぜ突然アメリカで発生したのかは謎だった。時をおかず、第二、第三のエボラが他の都市に現れた。現場へ飛んだマリッサは感染者に何か共通項がないかと調べるうち、奇妙な暗合に気づく。エイズ時代の戦慄をこめて放つ、医学サスペンスの第一人者の最新長篇。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
たか
51
新型コロナウイルス感染症のパンデミックの只中で再読。 ロサンゼルスのクリニックで恐るべき伝染病が発生。頭痛、高熱、吐血のあと、やがて死に至る。疾病管理センターから派遣された新米女医マリッサの奮闘により、エボラ出血熱が原因とわかる。 だが、アフリカでしか流行しなかったのが、なぜ突然アメリカで発生したのかは謎だった。時をおかず、第二、第三のエボラが発生する。現場へ飛んだマリッサは奇妙な暗合に気づく…。 昔読んだときはどこか遠い世界の出来事だと感じていたが、再読した今ではリアルに起こり得ると感じた。C評価2021/05/09
komaneko
42
大昔ロビン・クック(ポーの一族じゃナイ)ハマって読みまくってた事があり、で、時期的に再読。プロローグ部分の緊張感はこの物語に期待をもたせる。だがしかし…、主人公が!あまりに身勝手且つ、身勝手で、目眩が…。あきれるほどに他人を利用しまくり、悪気も無く「ごめんね♫♩」で済ます不二子チャン並の 超無責任。。 ま、でも、感染に関する手順は、リアルで。あ、そうなんだな、って。っつか、映画「アウトブレイク」の原作は「ホットゾーン」で、こっちをまた再読したいかなとか。 とりあえず、本作、えーかげんにせー!的な。目眩が…2020/05/28
p.ntsk
41
ロサンゼルス、セントルイス、フェニックスと相次いでエボラウイルスが検出される。疾病管理センターのマリッサは上司ダブチェックの命令で調査に乗り出す。ウイルス伝播の調査を進めるうちに浮かび上がる疑惑。ダスティン・ホフマン主演の同名の映画がありましたがそれとは別のお話のようです。バイオハザードパニックものではなくアメリカの医療事情を背景にしたサスペンス小説でした。2014/11/19
ジョニジョニ
14
76年にザイールで発見されたエボラウイルスが、突如ロサンゼルスにあらわれ、アトランタの疾病管理センター(CDC)から調査に送られる小柄な女性が奮闘する、医学ミステリー。ネットも携帯もない発表当時の1987年では、一般に受け入れがたい難易度だったんじゃないかと思いますが、毎日ニュースで感染者数を気にしている今読んでいると、すごくリアル。医療従事者は怖いだろうなぁ…。皆保険制度の進まないアメリカの問題をとりあげているのも、未だ古く感じません。2020/07/04
さといも
12
再読。この作者さん好きで無性に読みたくなりました。再読でも面白い。病院でエボラウィルス発症、患者は増え、死者も増えていく。ウィルス拡大は抑えたが、今度は違う州の病院でエボラウィルス発症、エボラウィルスはどこから?なぜ眼科の医師からの発症なのか?殺し屋も登場する医療現場を舞台にしたミステリー。主人公が行動力があるのは良いけど、男の人が自分に好意を持っている事を利用してるのはちょっと私はいただけない。2016/08/20