感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
鐵太郎
7
海洋帆船小説では間抜けな道化役にされる英国海兵隊の姿を、海兵隊一家の歴史を通して描くシリーズの第一作。1850年8月、夏のスピットヘッド港から開幕します。主人公はフィリップ・ブラックウッド大尉。乗艦は90門艦オーダシアス号。850人の将兵が乗り組んでいます。ナポレオン戦争を戦い抜いた戦列艦とさほど違わないその姿は、軍隊の先進的な面ではなくて保守性の面を象徴しています。まあ、保守的という点ではその名も高き、と同時に先進性の面でも人後に落ちないイギリス海軍でもある。(笑) さてこの不運な大尉の活躍は。2005/06/25