感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Tetchy
33
とにかく先の読めない展開ばかりだ。日本軍が極秘裏に計画している北オーストラリア襲撃の計画書を日本軍が攻め込む前に豪国に渡さなければならないとするスパイ小説から始まり、そこから海洋冒険小説に、軍事小説、さらには島での日本軍との戦いという冒険アクション小説と、あの手この手と色んな手札を惜しげもなく導入するマクリーンのサーヴィス精神旺盛さが本書でもいかんなく発揮されている。しかし本書で描かれる日本軍の残虐さには甚だ疑問を覚えるが、逆に云えばこれは当時の欧米人がいかに日本、アジア人を怖れていたかという表れか。2014/05/07