感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
MATHILDA&LEON
41
〈再読本〉世界でたった一人生き残った男の、終わらない闘いの物語。愛した妻や子供、友人をも失って尚生き続ける主人公の孤独が物語全体を包んでおり、深い哀しみが襲ってくる。原題『I am Legend』の意味がわかったとき、スッキリするどころかなんとも言えない苦々しさが広がり、つらい気持ちになった。ウィル・スミス主演の映画にもなっているが、原作はだいぶ違うし、全体的にネガティヴな雰囲気だが、スタートから終わりまで寝る間も惜しんで没入したほどの面白さ。おすすめです。2016/07/07
アキ・ラメーテ@家捨亭半為飯
39
『パンドラの少女』に続いて……といっても、こちらはゾンビものではなく吸血鬼もの。映画『アイ・アム・レジェンド』の原作。謎の奇病に取りつかれた人々が次々と発症していく中、たった一人だけ免疫があり病を免れた主人公の孤独な日々と闘い、そして周囲を吸血鬼に取り巻かれて朝を待つ恐怖。ラストの皮肉な終わり方と突然変異は『パンドラの少女』にも通じるものがあった。2016/08/04
めがねまる
22
うわあああめちゃくちゃ面白かった!紛れもなく傑作。疫病が蔓延し吸血鬼だらけになった世界でただ1人生きる男。最後まで読むと原題「I am legend」の意味がわかってゾッとする。50年代にこれだけの設定の小説があるんじゃ、吸血鬼ものの設定やキャラクターがモロ被りなのも仕方ないよなぁ。2018/03/04
秋良
16
【G1000】人類が滅亡し、吸血鬼が跋扈するようになった世界に生き残ったたった1人の男。と犬。サバイバルホラーの雰囲気はほぼなく、孤独が人を蝕む描写にページが割かれ、吸血鬼になってしまった友人との思い出や、亡くなった妻とのやり取りなどが大半。ロビンソンクルーソーの時代と違い神に頼れず、孤独すらも自力で何とかしなければならない現代人。この現代人がキーになっていて、ラスト一行でのタイトル回収はお見事。これは、すごかった。2025/01/19
ろびん
6
受ける印象は吸血鬼というよりはゾンビでした。犬の話がとてもしんどい。2018/06/18
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- 和書
- 女たちよ! 新潮文庫