感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
fukumasagami
5
この男たちが、これからホーンブロワーの下で勤務するのだと考えて喜んでいるのは、妙なことだが、事実そうであることは疑いようもなかった。だが、そのホーンブロワーは、彼らの頭の中に存在する、修飾されたホーンブロワーであって、今ここで上衣とズボンを着けた生身のホーンブロワーではないのだ。彼らは、勝利を、興奮を、戦功を、出世を望んでいるのだ。哀れな愚か者たち。彼らは、ホーンブロワーが指揮をとる所、多くの人間が命を落とすということを、考えてみようとしない。2019/11/30
shiro
3
反乱に端を発した一連の事件はホーンブロワーをナポレオン体制の崩壊の最中へと巻き込むことになる。…のはいいんだけどブッシュ…! もうそれ以上言葉もない。短い時間しか過ごしていないドッブズとハワードに惚れ込まれているのはさすがの人柄。後半では嬉しい再会と胸の痛い別れもあり、最後まで息つく暇がない。2017/12/27
コウ
2
ホーンブロワーの栄光と苦悩、大きな喪失。とりわけ、マリーの運命には胸が締め付けられる。浮き沈みの激しい激動の展開で実に読ませる。2021/10/17
カラヤ3
2
反乱艦を取戻しに行く途上、昔一緒の船で勤務した船員を見分けることができ乗り組員が喜ぶ場面があったが気持ちはよくわかる。ブッシュが戦死したのは残念だった。2021/01/01
hisaruki
2
ホーンブロワーはいわゆる剣術バリバリの戦闘キャラという奴ではなくて、決して表には出さないけれど内心臆病な面とかもあって、それも彼の魅力のひとつといえる。しかしこの巻で船に乗り上げた爆薬の導火線を咄嗟にふみ消すシーンなどは、例え身体能力が優れてなくとも彼が紛れも無い英雄であることをよく示している。