感想・レビュー
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bapaksejahtera
13
1961年作。1939年独ソ不可侵条約締結後直ちにドイツ軍が蘭白両国に侵入する。主人公はベルギー国境に近く住む電気販売修理業者で、同国等からの避難民の南下と共に身重の妻と幼い娘を連れて列車に乗り込むが、即座に男と女子供とは車両を分けられ、そのまま離れ離れになる。フランスがペタン政府の成立で独の占領下となってから、戦火が収まり再び故郷に戻って生活を回復する迄の非常時での体験を描く。独軍は直ちにパリ占領に向かうが、その際避難列車に逃込んだユダヤ人女性との逃避行が主題で、緊迫の中での孤独な男女の心理を見事に描く2023/11/26