出版社内容情報
かぐや姫、シンデレラ、桃太郎ら昔話の主人公が現代に甦る異常事態に、首相の密命を受けた編集者、司書、国語教師らが立ち向かう
内容説明
桃太郎、かぐや姫、シンデレラ、金の斧の女神ら昔話の主人公たちが現代に甦る異常事態に、日本国首相の密命を受けた4人の女性―編集者の伊勢吐息、司書の雨月切絵、国語教師の若草読、首相秘書の遠野歌声が挑む。彼女らの使命はそれぞれのプロットの必然性を理解させ、キャラクターたちを物語の世界に戻すこと。国会図書館の一室で始まった説得は、やがて浦島太郎までもが絡み、事態は混沌と化す。著者10年ぶりの新作。
著者等紹介
法条遥[ホウジョウハルカ]
1982年静岡県生まれ。2010年、第17回日本ホラー小説大賞長編賞受賞作『バイロケーション』(『同時両所存在に見るゾンビ的哲学考』改題)でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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よっち
27
桃太郎、かぐや姫、シンデレラ、金の斧の女神ら昔話の主人公たちが現代に甦る異常事態。首相の密命を受けた4人の女性が事態の解決に挑むミステリ。編集者の伊勢、司書の雨月、国語教師の若草、首相秘書の遠野が、昔話の主人公たちの物語を成立させるため、どうしてその行動が必要なのか、登場人物たちにプロットを説明したりと試行錯誤する一方、彼女たちの背景もまた浮き彫りにされていく展開で、どこかで見たような作品の解説や、身も蓋もない解釈や登場人物たちの思わぬ行動は面白かったですし、明らかになっていくオチには笑ってしまいました。2025/06/05
参謀
2
「リライト」の著者による10年ぶりの新作。かぐや姫、シンデレラ、桃太郎、金の斧の女神ら昔話の主人公が現代に甦り、首相の密命を受けた秘書、編集者、司書、国語教師らが彼らに納得して物語の中に帰ってもらう指令を受けたのだが、簡単には物語を理解してもらえず…設定は多少は面白くはありまましたが、なかなかわかりづらいやり取りで、面白くはなかったかな?ラストは昔話の登場人物をシャッフルし、つじつまを合わせ、現代の人物もシャッフルされて【完】ということかな?2025/07/05
六花
2
最初に明記しておくと、私はこの本が嫌いである。私の知能が、この本を楽しむことのできる水準に達していないのであろう。分かりやすく要約してくれる人を募集したいとも思う。 その上で、今の私でも分かる範囲内でネタバレを避けつつ良い点と悪い点を列挙する。 良い点 ・昔話について問題提起をし、あれこれと考察するのが読んでいて楽しい ・きんのおののオチが好み。物語終盤の流れも綺麗。 悪い点 ・帯がとんでもない詐欺。1000人の編集者は飾りで、実際には4人にスポットライトが当たり続ける。 ・文章が独りよがり。→2025/06/25
c3pomotohonzuki
2
現代に現れた昔話の主人公と、彼らを帰すため自身の物語を理解させようとする編集者達。 お約束を見つめ直しプロットを分解再構築し、編み直された物語の結末とは。 創作論と昔話とSFが融合した面白い構造の話だった。 「物語を編んで、集めるから、編集者!」2025/06/17
たけのうみ
1
1 完全に出オチ。2025/07/04