出版社内容情報
1971年、新聞記者・高樹と幼馴染みの政治家秘書・田岡は新潟で再会した。だが、選挙前に浮上した贈収賄疑惑が2人の道を分かつ!
内容説明
高度経済成長下の1971年12月。衆議院選挙目前、東日新聞新潟支局の若き記者・高樹治郎は幼馴染みの田岡総司と再会する。田岡は新潟選出の与党政調会長である父の秘書として選挙応援に来ていた。彼らはそれぞれの仕事で上を目指そうと誓い合う。だが、選挙に勝つために清濁併せ呑む覚悟の田岡と不正を許さずスクープを狙う高樹、二人の道は大きく分かれようとしていた…大河政治マスコミ小説三部作開幕。
著者等紹介
堂場瞬一[ドウバシュンイチ]
1963年生まれ。茨城県出身。青山学院大学国際政治経済学部卒業。新聞社勤務のかたわら小説を執筆し、2000年秋『8年』にて第13回小説すばる新人賞を受賞し、2001年に同作でデビュー。2013年より専業作家に。“警視庁失踪課”シリーズなど映像化作品多数。また熱心な海外ミステリのファンとしても知られる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
しげき
19
これは面白い!正義とは一体何なのか。高樹と田岡はこの後どんな人生を送っていくのか。是非映像化してほしい作品。2025/04/17
Nazolove
14
とてつもなく壮大なテーマの小説であった。 そして新聞社と政治。 思えば二つとも絡み合って現代にあるような話題に思えるテーマであった。 ただ歴史は繰り返されるもので不正に対する政治へのテーマ。 今の政治にもきっと何かしら悪いところはあるが、改めてこういった新聞と政治との攻防を現代でも明らかにしていってほしいばかりであった。 続編があるので引き続き読んでいきたい内容であった。2025/03/16
のあ
13
泥臭くThe男の世界!という空気感が漂う、高度経済成長期のマスコミ対政治対警察と、何とも面白いテーマで最後まで没頭して読めた。 三部作なのも重厚感があって好きです。2025/01/01
一笑
13
新聞記者高樹と政治家を目指す田岡は幼なじみ。真実を伝えることをモットーとする高樹と清濁併せ持つ政治家に代わっていく田岡を主人公とする。三部作の第一部と言うことで友達だった二人が次第に仲違いしていく過程を描いている。田岡の現金をばらまき票を依頼するという方法があまりにも露骨すぎてしっくりこなかったけれど、昭和の時代には本当にこんなこともあったのかなと思った(今でももしかしたらあるのかもしれないけれど)。票集めの方法があまりにも単純すぎておもしろさは今ひとつだったけれど、この後の展開に期待するしかない・・・?2024/09/23
あつし@
10
とても面白かった。500ページ超の大作3部作の第1巻。読み応えも、次巻への期待感も充分だ。一方は政治家(秘書)、かたや新聞記者になった幼馴染の2人。それぞれの正義のもとの闘いのはじまりだ。2人のそれぞれの伴侶も、検察官の松永の今後も楽しみだ。**「お前はいつ、理想をなくした?」高樹が訊ねる。「なくしてはいない。俺は日本を変える。今でもそう思っている」「そのためにはどんな手段を取ってもいいと思っているのか?法律も関係なく?」「目的は常に、手段に優先する」「政治家だけが特別な存在だと思ってないか?」2025/02/28