出版社内容情報
革命前夜のブルボン王朝。公妃マリー=アメリーと大尉ボーフランシュがノートルダム女子修道院で起きた連続殺人事件の謎に挑む!
内容説明
1783年10月。ヴェルサイユ宮の殺人事件を解決して時の人となった公妃マリー=アメリーの元に女子修道院長から助けを求める手紙が届く。公妃は相棒のボーフランシュ大尉とロワール川の孤島に建つ元城塞の女子修道院へ赴くが、男子禁制で大尉だけ島から追い返された。直後、仔羊を抱いた見習い修道女の死体が発見され、血と呪いに彩られた連続怪死事件の幕が開く!黄昏のブルボン朝で異色バディが活躍するシリーズ第2弾。
著者等紹介
宮園ありあ[ミヤゾノアリア]
1968年生まれ。千葉大学大学院人文社会科学研究科博士前期課程修了。2020年、『ヴェルサイユ宮の聖殺人』(出版に際して『ミゼレーレ・メイ・デウス』から改題)で第10回アガサ・クリスティー賞優秀賞を受賞し、デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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yukaring
64
煌びやかなフランス王朝、ルイ16世の時代。若き未亡人、公妃マリー=アメリーと大尉ボーフランシュが修道院で起こる連続殺人の謎を解くバディミステリ。前作があると知らずにこちらを読んでしまったがそれでも面白い。前にヴェルサイユ宮で起きた事件を解決した2人に女子修道院から助けを求める手紙が届く。抜群の行動力で修道院に向かうマリー=アメリーとお守り役のボーフランシュ。しかし2人を嘲笑うかのように血と呪いに彩られた連続殺人の幕が上がる。苦難を乗り越えた2人の関係が深まりそうな展開にもドキドキする楽しい読書時間だった。2025/01/06
Nyah
31
「ヴェルサイユ宮の聖殺人」の次巻。/ヴェルサイユの殺人事件を解決して一躍有名となった探偵公妃マリー=アメリー。彼女の元に女子修道院長から助けを求める手紙が届く。彼女は相棒の堅物ボーフランシュ大尉とロワール川の孤島に建つ元城塞の女子修道院へ赴くが、男子禁制で彼は島から追い返された。そして見習い修道女から連続怪死事件が起きた。この修道院は歴史的に異端審判で魔女となった女伯爵や10年前にも火炙り刑になった女性がいた。歴史も良いが、両想いな大尉と公妃の身分違い(と思っているので進まない)じれる恋も良い😌2025/05/06
鐵太郎
25
前回より陰謀の量が増え、ふたつの修道院と二百年前の怨念に加え、異端審問や魔女騒ぎにも絡む事件が発生します。美しき公妃とカタブツ大尉はどうこれを納めようというのか。 ──なかなか面白い歴史絵巻になるかと思ったのですが、前回よりネタ的に落ちたかな、というのが読後感。惜しいな。 まず、伝書鳩で失望。こういう鳩は地磁気・匂い・景色などを元に「自分の巣・鳩舎」に帰るのであって、命ぜられた人の元に飛ぶのではない。そして荒天下では飛べない。また、大砲のこと、歴史的技術的なガジェットのあちこちに穴がある。惜しいねぇ。2025/05/01
ち~
23
嵐で孤立した女子修道院で起こる惨劇。昔、処刑された領主の呪いなのか?行き来を断たれ、別々での捜査となった公妃と大尉。お互いを想う場面も多く、公妃を案ずるあまり大尉が冷静さを失ったりと、2人の恋の進展も感じられる。前作同様、ミステリだけでなく、事件に隠された悲しいストーリーも読み応えあり。次は『あの首飾り事件』がテーマとのこと。これは楽しみで仕方ない!2024/05/18
宇宙猫
21
★★★★ 前作より読み易くておもしろかった。舞台は中世フランスの修道院。ジャンが修道院で育った事が効果的に使われていて、修道院での生活の様子が垣間見えたのがよかった。今回2人は離れ離れで謎解きをするのが、2人の距離を表しているようでもどかしいけど、次回は何らかの進展があるようで楽しみ。2024/06/21
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