出版社内容情報
国民管理のために嘘発見器である首輪着用が義務付けられた世界で、非合法の首輪除去技術を持つ少年フラノが辿り着いた真実とは?
内容説明
国民管理のために首輪型嘘発見器着用が義務付けられた世界。少年フラノは非合法の首輪除去で日銭を稼ぐ。強盗犯、痣のある少女、詐欺師など依頼人は様々で危険は日常茶飯事だ。だが彼にはある人のためにどうしても外したい首輪があった。それがフラノを首輪と彼自身の秘密へ導く…愛を乞う少年が辿り着く衝撃の結末とは?小説推理新人賞とダブル受賞でデビューした超大型新人による第5回アガサ・クリスティー賞受賞作。
著者等紹介
清水杜氏彦[シミズトシヒコ]
2015年6月「電話で、その日の服装等を言い当てる女について」で第37回小説推理新人賞を受賞。同年7月、『うそつき、うそつき』で第5回アガサ・クリスティー賞に輝き、ダブル受賞の超大型新人として期待を集める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kosmos
26
首輪型の嘘発見器の着用を義務付けられた世界で、非合法に首輪の取り外しを請け負っている少年の話。ウソをつくと首輪に付いたライトが赤くなり、無理やり取り外そうとすれば内蔵されたワイヤーに絞め殺されてしまう。生活する中で心にもないことを言うなんて日常茶飯事だし、それが全部ライトの色で相手に丸わかりだなんて、想像しただけで息苦しい。主人公の性格もあって淡々と話が進むけど、起こっていることはハードで、最後は何とも言えない気持ちになった。筆者の他の作品も読んでみたい。2018/02/11
ソラ
26
ディストピアもので、嘘に翻弄される話。嘘の有り様について考えることも多い。ただ、この話全く救いがなく、結局主人公は何もなせないまま終わるし、何が本当で何が嘘なのかも分からずただただモヤモヤするだけでした。2017/11/12
ソラ
24
ディストピアもので、嘘に翻弄される話。嘘の有り様について考えることも多い。ただ、この話全く救いがなく、結局主人公は何もなせないまま終わるし、何が本当で何が嘘なのかも分からずただただモヤモヤするだけでした。 2017/11/12
さばかん
23
独自を世界を構成し、等身大の少年を描く。 人間はうそつきだ。 嘘をうまく利用し、活用し、操って、生きていく。 人間は嘘からは逃れられない。嘘と向き合って付き合っていかなければならない。 誠実に嘘をつき、嘘を嘲笑う。 嘘を軽蔑し、嘘にすがりつく。 主人公は嘘との相性が悪かった。2018/01/25
CCC
17
嘘発見器の首輪(外そうとした人の処刑機能付き)を付けることが義務になった世界で首輪外し稼業をしている少年の話。どうやって国民全体を納得させたのかとか、この世界の外国はどうなっているんだとか、疑問の種は尽きないけれど、特殊舞台設定の青春ものとして面白かった。青春ものらしいピュアさを維持しながらも、話が絶妙にやるせない方向に向かうので、そういうのが好きならいけると思う。逆に設定を突き詰めたい人は食い足りなくなるかもしれない。設定か物語かと問われれば、間違いなく物語のほうなので。2021/09/26