出版社内容情報
利益のでない京都の院内店舗の再生を任された小山田は、不可解な行動をとったり、謎めいた商品を要求するお客に翻弄されるが……
内容説明
コンビニチェーン“キャメルマート”の社員・小山田昌司は、京都の病院内店舗に店長として赴任する。持ち前の効率主義で売り上げ増を目指すが―新品のサッカーボールをごみ箱に捨てる子ども、亡くなった猫のため高級猫缶を望む認知症の老女、高値の古い特撮雑誌を探す元俳優など、店には難題を持込む患者たちが現れる。利益しか頭にない昌司だったが、やがて彼らの想いに応え…心を温める大人のコンビニ・ストーリー。
著者等紹介
鏑木蓮[カブラギレン]
1961年、京都市生まれ。佛教大学文学部国文学科卒。2006年『東京ダモイ』で第52回江戸川乱歩賞を受賞。2011年単行本『しらない町』で、さわや書店が選出する年間ベスト作品(“さわベス”)文芸書第1位に選ばれる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ダイ@2019.11.2~一時休止
94
病院内のコンビニが舞台。店長がここまでするかとやりすぎ感が残りますがまあうまくまとまってよかった。2017/06/11
ミーコ
34
久しぶりの鏑木さん、大きな盛り上がりがある訳じゃ無いですが、データ重視の小山田さんが、お節介過ぎるけど お客様の事を親身に考えられる人に変化して行く様が良かったです。コンビニ業界の厳しさが伝わって来ました。2020/11/08
風里
30
院内コンビニという立地を加味したとしても、こんなにお客様のことを見ている人はなかなかいないと思う。 お節介とビジネスが同時に成り立つならそれに越したことはないのだろうけど、そこはやはり小説、ご都合主義は否めない。 それでも心がどこか温かくなる。2018/07/15
那由多
29
総合病院内のコンビニを中心に、病院内外の人たちが患者達に向き合い助力する良い話でした。商品企画から開発までの経過時間の速さや、次々と企画が採用されてしまう現実味の無さはご愛嬌ということで軽くスルーして、この優しさを満喫しました。冷淡だと思っていた人物も皆さん実はいい人で、後味良く締めくくられて癒されました。2018/02/23
tellme
28
うまくいきすぎなのとリアリティが薄い…って言ってしまうとどうしようもないんだけど、とても温かいお話。逆にコンビニのデータ分析が気になる。2021/09/24




