出版社内容情報
深宇宙へ旅立ったAIフロンティアセッター。彼の追撃を楽園の中央保安局が命じたのは、反逆者のバックアップ、アンジェラ・ダッシュであった!
内容説明
電子情報となった人類が住む電脳世界・デイーヴァ。そこに現れた謎のハッカー・フロンティアセッターの正体は宇宙を目指すAIだった。捜査官アンジェラの助けで外宇宙に旅立った彼だが、他ならぬアンジェラ自身の複製体が追撃を命じられる!一方ディーヴァ下級市民の少年少女三人は、危険な宇宙作業の最中、フロンティアセッターが地球圏に残した複製体と出会うが―。大ヒットアニメ映画『楽園追放』公式続篇小説。
著者等紹介
大樹連司[オオキレンジ]
1982年生まれ。茨城県出身。文筆業。主にライトノベルを執筆。コミック『ぼくらの』(作:鬼頭莫宏)の小説版『ぼくらの―alternative』で2007年デビュー。本名である前島賢の名義では、ライトノベルとSFを中心にライターとして活動(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
よっち
36
捜査官アンジェラの助けで外宇宙に旅だったフロンティアセッターに対して、アンジェラ自身の複製体が下級市民の少年少女三人とともに追撃を命じられる公式続編小説。本人に成り代わることを目論みながら、徐々に保安局の判断に疑問を感じるようになっていくアンジェラの複製体。そしてジェネシスアーク号への移住を目論むユーリとライカ、ブラウンの三人の関係。持たざる彼女らが複雑な生々しい嫉妬や葛藤を抱えながらも助けるためにと奮闘し、それをアンジェラが助ける展開には盛り上がりましたね。スピンオフとしてなかなか楽しめた後日談でした。2016/02/09
かんけー
18
本編のスピンオフと云うが、いやいや(^^)面白い!ユーリ、ライカ、ブラウン若き楽園の才能は映画と云う旧世代の表現力で自らを...中央保安局は自己保身の塊で(-.-)然しデジタルとは凄いなと、オリジナルのバックアップでアンジェラの複製アンジェラ.ダッシュを「作成」する!保安局はダッシュ.アンジェラに絶対服従を徹底させるがオリジナルがあのアンジェラである(^_^;)どんなに脅したって意味無いのにね?フロンティア.セッターは此処でも仁義を通す男気でありAIにしとくのが勿体ないと。想いの行き違いから不安定な→2016/01/29
Porco
15
映画『楽園追放』の後日譚。ファンの二次創作で、公認されてコミケで売られて、それから書店で流通する書籍になったという経緯も面白いですが、内容も面白かったです。2020/12/29
アーサー・エリス
14
著者がSNSにアップした「ぼくのかんがえた『楽園追放』アフター」とも言える二次創作を原型にした楽園追放のアフターストーリー。今度は閉塞した楽園でボーイミーツガールが繰り広げられる。「大人の作った管理世界から脱出を求める子どもの冒険」というストーリーは少し荒い部分もあるが映画と同じく「王道の面白さ」があり、最初から最後まで楽しかった。Fセッターやアンジェラなどの懐かしい面々に出会えた事も嬉しかったし、何より作者の作品への、SFへの愛が伝わってくるのが良い。映画を見たならぜひ読んでおきたい上質な二次創作。2016/06/14
薄荷飴
14
作者曰く〝チラ裏〟が元アイディアらしいが続編として無理がないどころかむしろこっちのほうが面白いんじゃないかと思わせてくれるほどによくできています。本編ではその片鱗を見せる程度だった不老不死の概念を持つが故の【楽園】の崩壊っぷり、肉体を得たティーンエイジャー達、そして地球へ降り立つ前の記憶を持ったもう一人のアンジェラなど、さまざまな要素が物語に厚みを与え、それぞれが収束し、非常に良質なSFへと仕立てあげています。なにより、表紙の帯をぺろーんとめくるとちゃっかり尻を強調するアンジェラに笑った。2016/02/12