内容説明
超兄貴サイズの体格に白薔薇のごとき心をもつ大学生作家・矢野俊彦は、同性の百合小説作家・千里を「世界一美しい人」と崇拝していた。しかしある日、千里の作品に感動した漫画家の彩子が、彼を女性と思い込み、同性愛のターゲットにしてしまう。横暴で好戦的な美女・彩子に、クールな毒舌漫画家・志木、さらには小悪魔的な美少女・美穂に翻弄されながら、俊彦は愛する千里を守れるのか?伝説の恋愛コメディ、ついに復活。
著者等紹介
森奈津子[モリナツコ]
1966年東京都生まれ。東京女子大学短期大学部英語科、立教大学法学部法学科卒。1991年、『お嬢さまとお呼び!』でデビュー以後、“お嬢さまシリーズ”“あぶない学園シリーズ”などの少女小説で人気を博す。90年代後半からは一般文芸にも進出し、日本SF大賞の候補となった作品集『西城秀樹のおかげです』『からくりアンモラル』(ハヤカワ文庫JA)をはじめとして、性愛をテーマにしたSF、ホラー、現代小説などの長短篇を数多く発表している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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まりもん
34
個性豊か過ぎる人達の集まり。成就しない片思いのせいで複雑な人間関係にもなっているのに爆笑できるこの話は大好き2010/04/18
honoka
31
ノレず途中で挫折。2017/10/23
扉のこちら側
27
初読。タイトルからしてもう元気が出てしまう。2006/11/07
明智紫苑
24
『ショムニ』のフリーランス版にして性的マイノリティー版のような内容の短編小説集。『ショムニ』や『ハッピー・マニア』が「ヘテロセクシズム全開だった時代」ならではの作品なのに対するアンチテーゼ。それはさておき、彩子さんは仮に異性愛者だったとしても全く男性にはモテなさそう。美人過ぎて性格がキツい人は、「普通の女の子」よりもよっぽど異性愛では不利そう。美穂ちゃんが異性愛者だったら普通に男性にモテそう(実際、バイセクシュアルではあるが)。2020/05/08
ぺぱごじら
21
作品は今から15年前のもの。当時を振り返って作品を見直すと、随分先鋭的な描きっぷりだと(笑)。題材はセクシャルマイノリティですが、特に官能的な描写もなく普通に面白いラブコメです。登場人物が皆美形でお洒落なのはタイトル通りでもありますが、当時の世相(月9を始めとするトレンディもの)もあるのかもと感じます。いずれにせよ懐かしい空気ですけど古くはない。むしろ世間が追い付いたかのようなお話。2010/10/02