内容説明
セーガン生物群の標本からナノマシンを発見したサヤは、地球外知的生命に関する大胆な仮説を提唱する。しかし異常事態は加速していた。火星を発信源とする重力波が検出され、謎の結晶クリスタルフラワーが各国のコロニーを覆いはじめたのだ。一方、惑星間を超えるコンピュータネットワーク内では、サヤの身を守るかのように人工知性体のKTが活動を開始していた…「ベストSF1999」国内篇第1位に輝く傑作ハードSF。
著者等紹介
藤崎慎吾[フジサキシンゴ]
1962年東京都生まれ。米メリーランド大学海洋・河口部環境科学専攻修士課程修了。科学雑誌の編集者・記者、映像ソフトプロデューサーなどを経て、1999年に『クリスタルサイレンス』で作家デビュー。「ベストSF1999」国内篇第1位を獲得。新時代の本格SFを担う書き手として期待を集めている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
bluemint
5
上巻の膨らんだ期待が下巻に入ったとたんに「どうしちゃったんだ?」というくらい失速してしまった。サイバー空間の長い話は抽象性が高いわりに、登場してくる人格は透明人間やフランケンシュタイン・グールなどお粗末なイメージのものばかり。これでどうして電脳空間での高度な駆け引きを想像できようか?物語の混乱の原因が自分の出生の秘密知ったことによるものだとは情けない。こんなことで火星の内乱を起こすなよ!下巻は読み通すのが辛かった。2日損した感じ。2017/11/16
yasu_z2
3
下巻は完全にサイバースペースのお話になり我慢して読んだけど火星の古代生物の謎はどうなったんだ?!ワタシ的には完全にハズレ本でした!2014/07/30
東森久利斗
2
火星に手が届きそう。テラフォーミングも決して夢物語ではない。ナノから宇宙工学まで、学術的に立証、実証されているような最先端のテクノロジーと理論が満載。サスペンス的な娯楽要素が小難しい内容をリカバリー。もいつの日か夢が叶う、現実となる日がやって来る。孫の孫の代だろうか?2020/03/27
satsuki
2
なんだろう。読み進めるのに異常に苦労した。謎の人物がたくさん登場し、かつ、その説明&種明かしが数十頁以上あとになるので、もやもやした状態で読み進めなきゃならなかった。終盤でやっと世界観がはっきりするものの、それまでがとてもつらかった。2016/02/27
タケミチ
2
下巻になり急速に魅力を失い、どうでもよくなってしまった。2016/01/23
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