ハヤカワ文庫
戦争を演じた神々たち(全)

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  • サイズ 文庫判/ページ数 444p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784150306328
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

破壊する創造者、堕落した王妃、不死の恐竜伯爵、男から女への進化、完全なる神話学的生態系、等々。生命をめぐるグロテスクで寓意に満ちたイメージが、幻視者、大原まり子のゴージャスかつシンプルな文体で、見えざる逆説と循環の物語として紡ぎあげられた。現代SF史上もっとも美しくもっとも禍々しい創造と破壊の神話群。第15回日本SF大賞受賞作とその続篇を、著者自ら再編成しておくる、華麗で残酷な幻惑の輪舞。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

つきかげ🌙

9
発売直後に購入して読んだが、その後文庫本を無くしてしまっていた。図書館にあるのを借りて久々に読み返した。いろんな神々を扱った短編集だが、短編毎に読みやすさ、読みにくさが変わっている。記憶に残ってたのは、タイガーとチェリー兄弟の名前と7人の盗賊をつれた女の人の話。最終章は、こんな形でまとまっていたのかと今更ながら気がついた。書いてある内容を理解するには、何度も読み返す必要がありそう。 僕は作者のポップな文体が好きだ。2013/10/23

白義

9
美しさにおいて史上屈指の宇宙神話SF。それぞれの短編は世界を共通に、女、存在、戦争、貨幣とテーマも文体もさまざまですが、その恐怖を感じるグロテスクな美しさと寓意、壮大さは戦慄するレベル。しかもそれらが全体を読むと、一つの体系として浮かび上がってくるのですからとてつもない作品集です。女と犬、カミの渡る星がお気に入り。一度出た登場人物が違う短編に再登場しただけで鳥肌が立つ経験などめったにありません。それくらい、世界もキャラクターも神話的厚みがあるのです。解説も小谷真理とこの作家にこの批評家ありといった感じ2011/07/10

Yuji

8
「アルカイックステイツ」が非常に良かったので、こちらの短編集に挑戦。解説にもありましたが、文体がちょっと?かなり変わっていて、研ぎ澄まされたというか、あっさりしてるというか、淡泊になっている。SF神話的面白さは充分に堪能できるのですが、洗練の純度が上がっていて、ガジェット好き・ハイテク話好きの部分は、後退気味。でもまあ全体には文句なし。2016/02/14

ぎゃぐれー

5
再読。半分くらいはよくわからなくて、残りの半分くらいはわかったつもりでいるけど、やっぱり本質的なところでは理解してないんじゃないかと思う。あとがきを読むとそう思わせる。根本的にこの作家さんとは会ってない気がするな。ならなんで2度も読んだかというと、どんな内容だったのかさっぱり覚えていなかったからなのですw2017/12/16

Ai

4
ファンタジーの演出で物語が進みつつ、いきなりハードSFの展開で視野が広がる快感。2022/12/06

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